2022 Fiscal Year Annual Research Report
Advanced utilization of multiple short-lived reactive species by application of flash flow electrolysis
Project/Area Number |
20K15276
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
芦刈 洋祐 北海道大学, 理学研究院, 特任助教 (70865584)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 電解合成 / フロー反応 / カルボカチオン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、カチオン種など極めて不安定な中間体(例えば寿命1秒程度)を短時間で発生可能なフローマイクロ電解装置の開発を行った。 電極反応は不安定活性種を不可逆的に発生できる特徴的な形式の反応である。しかし生じた中間体(例えば炭素カチオン種)は不安定であり、合成的な活用は限定的である。本研究では、カチオン種など極めて不安定な中間体(例えば寿命1秒程度)を短時間で発生可能な装置としてフローマイクロ電解装置の開発を行った。電極の素材や流路の形状および体積を精査し、数秒間で電解酸化が可能なリアクターを試作した。開発した装置を用い、求核剤非共存条件における電解酸化と、連続的な求核剤との反応を行ったところ、バッチ型反応器では極低温条件が必要なN-アシルイミニウムイオンやオキソカルベニウムイオンなどのカルボカチオンの発生と反応が可能であった。さらに、カチオンプール法では蓄えられないほど寿命の短いカチオン性活性中間体であるグリコシルカチオンについても同様に検討を行ったところ、求核剤非共存条件におけるグリコシルカチオンの発生とその後の反応(グリコシル化反応)を高い収率で達成した。さらに電解フローリアクターをフローマイクロリアクターに接続し、精密な反応時間制御を行うことにより、グリコシル化反応の選択性制御や、テルペン類のカチオン性環化反応へと展開可能であった。すなわちフロー電解合成による生体反応場模倣により、有用な分子変換が達成できた
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Research Products
(3 results)