2020 Fiscal Year Research-status Report
In-cell 19F-NMRを用いたヒト細胞における非標準DNA構造の探索
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20K15402
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鮑 宏亮 宮崎大学, 医学部, 研究員 (40850508)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 非標準的なDNA構造 / 19F-NMR / In-cell NMR / 2'-デオキシ-グアノシン誘導体 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト細胞における非標準構造DNAの構造、特性などを直接観察することにより、その非標準的なDNAの生物学的機能の解明と関連する疾患治療薬の開発に向けた重要な情報を提供する。申請者は“フッ素科学”を応用し、試験管内およびアフリカヅメカエル卵母細胞内でテロメアRNA構造の可視化を実現した( Nat. Protoc. 13, 652, 2018)。フッ素化学とは、官能基としてのフッ素基の導入と19F-NMR法の応用である。本手法で用いるフッ素は天然存在比が100%であり、プロトン核と同等の感度を有し、また最大の利点は細胞内にはフッ素が存在しないため目的のシグナルのみを検出することが出来る。細胞内での有用性は極めて高いと言える。申請者は以前の研究に基づいて、新規のフッ素化2'-デオキシ-グアノシン誘導体(8-CF3-dG)を合成し、Z型DNA配列中に投入し、19F-NMR分光法を用いて試験管内および生きているヒト細胞内におけるZ型DNA構造を解析した(Nucleic Acids Res. 48, 13, 7041, 2020; Curr. Protoc. Nucleic Acid Chem. 1, e28, 2021)。また、DNAアプタマー配列に入導入し、標的タンパク質である血液凝固因子トロンビンに強く結合能を有するアプタマーの開発に成功した(J. Med. Chem., 64, 1, 711, 2021)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1) 新規のフッ素化2'-デオキシ-グアノシン誘導体 (CF3-dG) を合成し、それを利用して、19F NMRアプローチにより生きているヒト細胞のZ-DNA構造の解析を成功した。(Nucleic Acids Res. 48, 13, 7041, 2020; Curr. Protoc. Nucleic Acid Chem. 1, e28, 2021)。 (2) DNAアプタマー配列に導入、標的タンパク質である血液凝固因子トロンビンに強く結合能を有するアプタマーの開発に成功した(J. Med. Chem., 64, 1, 711, 2021)。 (3) 19F NMRアプローチによりテロメアDNAとリガント分子相互作用するのかを明らかにした(RSC Adv. 10, 71, 43319-43323, 2020)。
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Strategy for Future Research Activity |
申請者は以前の研究に基づいて、今後ではフッ素化2'-デオキシ-グアノシン(CF3-dG)および2'-グアノシン(CF3-rG)誘導体を合成して、標的核酸配列中に導入し、19F-NMR分光法を用いて試験管内でおよび生きている細胞内における核酸-タンパク質および核酸-小分子の相互作用の解析を目指す。
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Causes of Carryover |
学内のNMR等分析機器使用料の3月使用支払い分を予定していたが、2月に行った実験で2020年度計画に必要なデータを得れたため3月使用支払い分が発生せず、差額が生じた。 試薬等実験に必要な物品費、実験遂行に必要な技能補佐員の人件費、分析機器使用料等その他の使用を予定している。
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Research Products
(5 results)