2021 Fiscal Year Research-status Report
腸細菌によるアレルギー免疫応答調節メカニズムの解明
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20K15480
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
荻田 佑 信州大学, 学術研究院農学系, 助教 (50738010)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Enterococcus属細菌 / 抗アレルギー効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般的な食物アレルギーの治療として、アレルゲンの除去が行われるが、生活環境からの完全なアレルゲンの除去は難しい上、万人に有効な治療方法は未だ確立されていない。本研究では腸細菌を利用した、アレルギーの軽減・予防方法の確立を目指している。本研究を遂行することで、宿主がどのように腸細菌を利用して、アレルギー免疫応答を抑制しているか明らかとなる。 昨年度はアレルギー免疫応答を抑制する腸細菌を単離し、同定した結果、ある種のEnterococcus属細菌であることを明らかにした。また上記とは別に数種の腸細菌も単離したため、令和4年度に同定試験を実施する。一方で当初研究計画書に記載していたLachnospiraceae科細菌については昨年度中に単離できなかった。また、自身の研究を社会に発信するために、これまでの研究実績をまとめ、医学系雑誌に寄稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度前半は体調を崩して休職していたため研究を遂行することができなかった。また、昨年度中旬より研究を再開したものの研究室の移動もあり、研究環境の整備に時間を要し、研究の遂行が遅延した。
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Strategy for Future Research Activity |
アレルギーの制御に関わる遺伝子の発現を抑制する数種類の腸細菌を単離したため、同定試験を行う。また、Flavonifractor plautii(FP株)のアレルギ免疫応答メカニズムの起点となる、FP株のM細胞からの取り込み機構についても研究計画書の通り実施する。
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Causes of Carryover |
昨年度前半まで体調を崩して休職していたため研究を遂行することができなかった。昨年度中旬に復職し、研究計画を遂行したものの、研究室の移動などがあり、研究環境の整備に時間を要し、計画通りの研究費の執行が行えなかったため。
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