2022 Fiscal Year Research-status Report
日本人中高年者における炎症関連食事パターンスコアの開発と妥当性検証
Project/Area Number |
20K15488
|
Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
小手森 綾香 麻布大学, 生命・環境科学部, 助教 (70701233)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 栄養疫学 / 炎症 / 妥当性 / 食事記録 / 食物摂取頻度調査 / バイオマーカー / 高感度CRP / 食事パターン |
Outline of Annual Research Achievements |
生体内の慢性的な炎症は、がんや循環器疾患などの生活習慣に関連した慢性疾患の発症に関わっている。炎症に影響を与える要因は様々であるが、食事はその一つである。食事に含まれる栄養素には炎症を抑制する成分と促進する成分がある。そのため、食事が炎症に与える影響は総合的に評価する必要がある。近年、その総合的評価の指標として、Reduced Rank Regression (RRR)による食事パターンスコアの開発が注目されており、欧米やアジアの諸外国において炎症がリスクとなる疾病(大腸がん、糖尿病、鬱など)との関連が報告され始めている。本研究では、日本人を対象とした大規模前向きコホート研究の保存検体を活用し、RRRを用いて炎症状態に対する食事全体の影響を評価する食事パターンスコア(以下、食事炎症スコア)の開発および妥当性の検証を行い(研究①)、食事炎症スコアと大腸がんの関連を検討する(研究②)ことを目的としている。 本年度は、研究①として、ケースコホート研究の対象者選定を検討した。さらに、RRRを用いて食事炎症スコアを算出する場合の予測変数・応答変数の種類や項目数、食事パターン算出までの手順について明らかにするため、システマティックレビューを行った。これらの情報をもとに、既存データを活用し、RRRによる食事パターン抽出の予備解析を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究①として、ケースコホート研究の対象者選定を検討した。さらに、RRRを用いて食事炎症スコアを算出する場合の予測変数・応答変数の種類や項目数、食事パターン算出までの平均的な手順について明らかにするため、システマティックレビューを行った。これらの情報をもとに、既存データを活用し、RRRによる食事パターン抽出の予備解析を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
システマティックレビューおよび予備解析の結果を踏まえて、RRRによるモデル作成の微調整を行い、食事炎症スコアの算出とその妥当性の検討を行う。
|
Causes of Carryover |
血液分析に遅れが生じており、対象者選定完了後、使用予定。
|