2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of stress responses mediated by cell wall glycosylation in fungal plant pathogen
Project/Area Number |
20K15529
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
小玉 紗代 摂南大学, 農学部, 助教 (10824039)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 植物病原糸状菌 / ウリ類炭疽病菌 / 病原性 / 細胞壁 / ストレス応答 / 糖鎖修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ウリ科植物に感染する炭疽病菌のタンパク質糖鎖修飾機構および感染時の細胞壁ストレス応答と病原性との関係性を明らかにすることを目的とした。これまでに糖鎖修飾関連因子CoPap2は本菌の細胞壁ストレス耐性および病原性に関与することを見出している。糸状菌の細胞壁成分と結合するコムギ胚芽凝集素(WGA)蛍光標識を用いた細胞壁構造の観察により、CoPap2が細胞壁成分キチンの構成に寄与する可能性を示した。またCoPap2の脂質リン酸結合モチーフのアミノ酸点変異(R78A, H93A)導入により、本モチーフの重要性とCoPap2が脂質脱リン酸化酵素として機能することを示した。さらに蛍光タンパク質付加によりCoPap2が菌糸生育時および感染器官形成時に糖鎖修飾の場である小胞体膜で機能することを明らかにした。Cell Wall Integrityシグナル伝達経路と細胞壁ストレス応答および病原性との関係を検証するため、まず細胞壁ストレスセンサーCoWSC1,CoWSC2およびトランスクリプトーム解析により同定したCoPap2制御下にある細胞壁構成成分CoWSC3,CoWSC4,CoWSC5,CoWSC6の遺伝子破壊株を作出し、病原性および細胞壁ストレス耐性を評価した。その結果、本菌の細胞壁完全性および病原性には特にCoWSC1が重要であることを見出した。これらの因子の細胞局在性を評価した結果、CoWsc1,CoWsc3は細胞膜・細胞壁周辺で機能することがわかった。さらに出芽酵母CWI経路因子ホモログであるMAPキナーゼMaf1の活性と細胞壁ストレス応答およびCoPap2との関連性を評価した結果、細胞壁ストレスによりMaf1活性が変動しCoPap2はMaf1活性に影響していたことから、CoPap2を介した糖鎖修飾とCWI経路を介した細胞壁ストレス応答との連関が示唆された。
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[Journal Article] Tandem metalloenzymes gate plant cell entry by pathogenic fungi2022
Author(s)
Bastien Bissaro, Sayo Kodama, Takumi Nishiuchi, Anna Maria Diaz-Rovira, Hayat Hage, David Ribeaucourt, Mireille Haon, Sacha Grisel, A. Jalila Simaan, Fred Beisson, Stephanie M. Forget, Harry Brumer, Marie-Noelle Rosso, Victor Guallar, Richard O’Connell, Mickael Lafond, Yasuyuki Kubo, Jean-Guy Berrin
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Journal Title
Science Advances
Volume: 8
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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