2022 Fiscal Year Annual Research Report
グリーンインフラとしての屋上菜園における生態系サービスの定量化と都市計画への展開
Project/Area Number |
20K15549
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
原田 芳樹 中央大学, 理工学部, 准教授 (70866459)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 竹炭 / 水分特性 / 冷却 / 土壌改良 |
Outline of Annual Research Achievements |
屋上菜園を含む、都市緑化に広く応用が期待される土壌改良材として竹炭に注目し、今年度は更に2つの実験を実施した。1つ目の実験では、屋内実験を通して、土壌における竹炭の含有率が、リーフレタスの収量と溶脱窒素量に与える影響を検証した。具体的には農地の土壌を採取し、竹炭の混入量(体積含有率にして0,10,20,30,40%)と有機肥料の施肥量(100, 200 Kg N ha-1)の異なる土壌サンプルを作成し、2作連続で実験を実施した。その結果、竹炭の混入量が10% (200Kg N ha-1)のサンプルで収量が最大となった。また、竹炭の混入量が20%を超えると、溶脱窒素量の減少が顕著となった。そして、竹炭の混入量が20%程度であれば、十分な収量を伴いながら、溶脱窒素量が低減することがわかった。2つ目の実験では、屋外実験を通して、竹炭の含有率と、粒径が、リーフレタスの収量に与える影響を検証した。具体的には、竹炭の粒径に関しては大(2~0.250mm)、小(0.250以下)、混合(大と小を等重量で混ぜたもの)、竹炭の混入量に関しては0, 3, 6, 9 kg/m2 (体積含有率にして5、10、15%に相当)のサンプルを作成し、実験を行った。その結果、竹炭の粒径によって収量に統計的に有意な差はみられなかったが、竹炭の混入量が 3 kg/m2の収量が最大となった。粒径が収量に与える影響に関しては、今回検証したものよりも大きな粒径も含めた実験を通して、さらなる検証が必要と考えられる。
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