2020 Fiscal Year Research-status Report
乾燥地における砂丘が周辺の草原植生に与える正の影響
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20K15551
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
宮坂 加理 日本大学, 生物資源科学部, 助手 (00780173)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 乾燥地 / 砂丘地 / ステップ草原 / 植生 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、モンゴルのフスタイ国立公園において、砂丘に隣接するステップ草原では砂丘から離れた草原と比較して植生量の多いことを実際に観察した. 本研究では、フスタイ国立公園での植生増加の原因を突き止めるために土壌水分環境に着目し、砂丘の存在が近隣の土壌水分環境および植生に与える影響を明らかにすることを目的とする。モンゴル国のフスタイ国立公園とエルセン・タサルハイ、中国内蒙古自治区ナイマン旗の砂丘と砂丘周辺の草原を対象とし、植生調査と土壌水分環境調査、シミュレーション解析を行い、砂丘のパターンを明示し、パターン毎に植物の生長に影響を与える条件を提示する。 2020年度では、モンゴルのフスタイ国立公園での調査を予定していたが、2020年3月からコロナ禍により海外調査ができず、また申請者が6月より産休を取得したため、研究活動が行えなかった。現在も、モンゴルでは外国人の受け入れを行っておらず、現時点ではモンゴル調査を行えるかは未確定である。当初、植生調査および土壌調査を行うため、植生が最盛期の夏に渡航を予定していたが、もし秋に渡航が可能となった場合には、土壌調査のみを行うこととし11月頃までであれば渡航する予定である。11月以降に渡航可能となった場合には、土壌調査も土壌凍結により難しくなることから、今年度の現地調査は中止とする。 現地調査が可能となるまでは、高解像度の衛星画像を用いて、砂丘地からの距離と植生の関係を見ることで、フィールド調査の代替になりうるか検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度では、モンゴルのフスタイ国立公園において、土壌調査を予定していた。しかし、2020年3月からコロナ禍により海外調査ができず、研究を進めることができなかった。現地調査が行えないことから、衛星画像による調査も検討しているものの、申請者が2020年6月末より産休・育休を取得したため、衛星画像による解析も行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
8月までにモンゴルへの渡航が可能となった場合には、8月に植生および土壌調査を行う予定である。植生が枯死した後の9~11月までに渡航が可能となった場合には、土壌調査のみを行う予定である。 現地調査が可能となるまでは、高解像度の衛星画像を用いて、砂丘地からの距離と植生の関係を見ることで、フィールド調査の代替になりうるか検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により現地調査が行えなかったため、および申請者が産休・育休を取得し、研究活動が停止したため、当初予定していたモンゴルへのフィールド調査が行えず研究費の使用が使用されなかった。 現時点でもコロナ禍のため、海外調査は難しい状況ではあるが、海外調査が可能になった場合には、2020年度に予定していた調査を行う予定である。海外調査が行えない可能性も想定し、新たに高解像度衛星写真を用いて、植生の判別等が可能か分析を行う予定である。
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