2020 Fiscal Year Research-status Report
Behavioral classification of brown bear by machine learning using data of 3 axis accelerometer and video collar
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20K15558
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
根本 唯 東京農業大学, 地域環境科学部, 助教 (50792876)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 行動分類モデル / 機械学習 / 3軸加速度センサー / ヒグマ / ビデオカメラ首輪 / バイオロギング / 行動生態 / 知床 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である行動分類手法の開発に必要なヒグマの行動データ(行動分類データ、3軸加速度データ、GPSデータ)を取得するため、本調査地である北海道・知床半島においてヒグマ2頭を捕獲し、GPS首輪を装着した。装着したGPS首輪には、行動分類データを取得するためのビデオカメラ、3軸加速度データを取得するための3軸加速度センサー、およびGPSデータを取得するためのGPSデータロガーが装備されている。しかしながら、内1頭に装着したGPS首輪については故障のため、装着後1日で首輪の回収を行なった。残りの1頭については、予定通り8月から11月までの期間において各行動データを取得できた。取得した行動データは、日中に15分毎に30秒間ずつ装着個体の行動を撮影した動画データ、1Hzの頻度で測定した3軸加速度データ、および5分間隔で測位したGPSデータである。また、行動分類データに関しては、調査地において直接観察調査を行い、ビデオカメラを使用した動画撮影によって行動分類データを取得した。 取得した行動データを使用して、機械学習モデルの一つであるランダムフォレストモデルによって行動分類モデルを作成したところ、平均98%の正確度となるモデルを作成することができた。本モデルでは、歩く、走る、立ち止まる、寝る、木登り、樹上での採食、樹上で滞在、地上での採食、魚の探餌、他個体とのじゃれあい、歩きながら周囲を見渡すといった行動を分類することができた。特に、寝る、木登り、樹上での採食、および樹上で滞在といった体の姿勢が大きく変化する行動に関しては高い精度で分類することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の目的である行動分類手法開発に必要な行動データ(行動分類データ、3軸加速度データ、GPSデータ)の取得とそれを用いた行動分類モデルの開発を行うことができたが、調査機器の不具合等もあり、ヒグマ1頭分のデータしか得られなかった。今後はさらなる行動データの取得が求められる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、GPS首輪を装着するヒグマを増やし、より多くの行動データを取得する。そのため、ヒグマの捕獲調査回数を2020年度より増加させる予定である。 また、GPS首輪の不具合が発生したため、同等の性能をもつ他社製品の導入も行う。
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Causes of Carryover |
研究期間初期にヒグマの行動調査を行った際に、購入したGPS首輪に故障が発生したことから、予定していた個数のGPS首輪の購入を取りやめ、機器の再選定を行ったため。 今後は、次年度使用額を用いて当予算の使用予定であったGPS首輪の購入を行う。
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