2021 Fiscal Year Research-status Report
栽培きのこ鱗翅類害虫の同定手法の開発および生活史・分布情報のデータベース構築
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20K15566
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Research Institution | Administrative Agency for Osaka City Museums |
Principal Investigator |
長田 庸平 地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪市立自然史博物館, 学芸員 (20803307)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 森林害虫 |
Outline of Annual Research Achievements |
栽培シイタケの鱗翅類害虫の幼生期の形態記載を進めるにあたって必要な機材は揃えることができた。具体的には、標本箱、スクリュー管、カメラ、実体顕微鏡、生物顕微鏡、書籍、保存薬品、スケッチに必要な墨やトレース台を購入することができた。これらの機材が揃ったため、各試験場から送られた害虫種の細かい形態を観察することができた。そして、種間の差異を確認することができた。これらの形態の差異が、種の識別点になる可能性がある。正確な識別点を見出すのであれば、種数を増やすなどさらなるサンプリングが必須となる。しかし、新型コロナウィルスの感染拡大のため計画していた野外調査が全て中止となり、サンプリングが全く進まなかったことからこれ以上研究を進展させることができなかった。材料がまだまだ足りないため、論文執筆に着手することができなかった。日本昆虫学会や日本応用動物昆虫学会の大会にオンライン上で出席し、シイタケに限らず様々な害虫種の防除管理に関する講演を聴くことができて、多くの知識を習得することができた。現在は、今後の研究に向けて各地試験場と打合せを行い、具体的な調査日程を調整している。野外調査によりサンプル数が増えれば、論文執筆に着手することができるだろう。この他、これまでのシイタケ害虫鱗翅類の研究が評価されて、2021年度日本鱗翅学会奨励賞を受賞することができて、今年度10月に開催される日本鱗翅学会大会においてシイタケ害虫に関する受賞講演を行うことになっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナのため野外調査ができず、サンプリングは全くできなかった。形態記載は全く進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
日本各地の試験場とは調査について連絡済みで、現地調査を行いサンプルを増やして、害虫種各種の形態記載を進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナで野外調査が全て中止になったため、旅費を使って出張することがなかった。
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