2021 Fiscal Year Research-status Report
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20K15587
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| Research Institution | Yokohama City University |
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Principal Investigator |
寺山 慧 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 准教授 (50789328)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 太平洋クロマグロ / 深層学習 / 卵質評価 / ふ化予測 / 種苗生産 / 可視化 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
令和２年度の主な成果は以下の通りである。
(1) 昨年度に引き続き、水産研究・教育機構水産技術研究所養殖部門まぐろ養殖部と協力し、クロマグロ孵化データの収集を行った。特に、異なる細胞期の画像データおよびその卵のふ化情報のデータ、及び複数の卵が一枚の画像中に写ったデータ(バルクデータ)とそのふ化データの収集を行った。
(2) 昨年度に引き続き、蓄積された各卵ごとの画像と孵化情報を教師データとして、正常ふ化予測モデルの高度化に取り組んだ。様々な深層ニューラルネットワークとパラメータを検討し、特にEfficientNetによる高精度モデルの構築を行った。
(3) 昨年度までの卵質予測モデルは一つの卵に対する正常ふ化率を推定するものであり、一卵づつ撮影するのは非常に手間がかかる。より効率的な卵質予測を行うために、バルク画像（複数の卵が写った画像）に対する全体の正常ふ化割合の予測及び、可視化手法Grad CAMを用いた各卵のふ化率可視化システムの構築を行った。予測モデル構築のために、(1)のバルクデータと(2)のEfficientNetに基づくモデルを用いた。その結果、各バルク画像ごとに何割程度の卵が孵化するか予測できるようになった。結果として、採卵日ごとに良質な卵が多いか少ないかを一定程度判定可能になった。この結果は論文にまとめ、現在英文論文誌に投稿中である。
(4) これまでの研究に関して、2021年度水産学会春季大会にて「深層学習によるクロマグロの卵質評価システムの開発」との題目で口頭発表を行った。また、第20回 食料生産技術研究会にて本研究に関連した招待講演を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りクロマグロ卵・バルク卵データ・細胞期ごとの卵データの収集が進んでおり、特に今年度はバルク卵画像に対する一括卵質予測システムの構築に成功したため。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでに引き続き卵質評価の精度を向上させるため、様々なクロマグロ卵データとふ化データの収集を継続する。これらのデータを用いた深層学習による卵質予測モデル構築も継続する。また、いまだに卵質予測に適したタイミングは不明であり、受精直後の卵の画像あるいは一定程度卵割の進んだ画像のどちらが良いのかどうか等については今後の研究課題である。細胞期ごとの画像データが蓄積されてきたため、それらのデータを用いて細胞期ごとの卵質予測モデル構築も実施することで卵質予測に適したタイミングの検討を行う予定である。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響のため、予定していた出張及び学会参加が困難になり旅費に関して未使用額が生じた。また、予定通り深層学習用の計算機及び計算機利用料を支出したため、概ね年度としては予定通りの使用額となった。
次年度は、今年度投稿した論文投稿費(オープンアクセス費)やまぐろ増殖部(長崎)・学会発表を予定しており、未使用額についてはそれらに充てる予定である。
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