2021 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内における新規インターフェロン誘導性因子の同定と機能解析
Project/Area Number |
20K15644
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
唄 花子 北海道大学, 農学研究院, 助教 (60775443)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ウシ / 子宮 / インターフェロン誘導性遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題研究では、妊娠率の向上に向けて、受精卵(胚)と母体子宮の相互作用を明らかにするための基礎知見を得ることを目的とした。哺乳動物の妊娠成立に必要な共通項として、インターフェロン誘導性遺伝子(ISGs)に着目し、その機能解析を行うこととし、① 子宮細胞におけるISGの機能 ②妊娠認識物質 インターフェロン・タウ(IFNT)による子宮内免疫細胞への作用 ③ 免疫細胞と子宮細胞の相互作用 を検証することとした。本年度は、昨年度に引き続き①で挙げた、子宮細胞におけるISGsの機能解析に取り組んだ。②妊娠認識物質 インターフェロン・タウ(IFNT)による子宮内免疫細胞への作用 ③ 免疫細胞と子宮細胞の相互作用については、行っていないが、①での結果をもとに遂行した結果である。 これまでに、ヒトや主要家畜であるウシを含む哺乳動物の着床期の子宮内膜細胞において、ISGsの発現が誘導されることは知られていたが、単にインターフェロン感作のマーカーとして用いられているにとどまり、発現解析も、ほとんどが遺伝子レベルでの解析にとどまっていた。本研究では、ウシの子宮内膜細胞と、妊娠認識物質であるIFNTを用いて感作実験を行い、タンパク質レベルで子宮内膜細胞に発現誘導されるISGsを明らかにした。この中には既知のISGsに加えて、新規ISGs候補も含まれていた。新規ISGsの子宮組織における発現を調べたほか、強制発現および組換えタンパク質の添加実験を行い、増殖性への影響および遺伝子発現変化について検証した。 本年度の研究では、当初からの変更はあったものの、概ね順調に進めることができた。当初予定していた免疫細胞での解析は十分に進められなかったが、予定していなかった血管内皮細胞や各種生殖系列関連細胞を用いた検証に着手することができた。現在解析中のISGs候補について今後も検証を続けていく予定である。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Effects of dietary vitamin K3 supplementation on vitamin K1 and K2 (menaquinone) dynamics in dairy cows2022
Author(s)
Bai Hanako, Arai Hikoji, Ikuta Kentarou, Ishikawa Sho, Ohtani Yoshihisa, Iwashita Kunihiro, Okada Nao, Shirakawa Hitoshi, Komai Michio, Terada Fuminori, Obara Yoshiaki
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Journal Title
Animal Science Journal
Volume: 93
Pages: e13680.
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Loop-mediated isothermal amplification (LAMP) and machine learning application for early pregnancy detection using bovine vaginal mucosal membrane2021
Author(s)
Kunii Hiroki, Kubo Tomoaki, Asaoka Natsuki, Balboula Ahmed Z, Hamaguchi Yu, Shimasaki Tomoya, Bai Hanako, Kawahara Manabu, Kobayashi Hisato, Ogawa Hidehiko, Takahashi Masashi
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Journal Title
Biochemical and Biophysical Research Communications
Volume: 569
Pages: 179~186
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Deciphering two rounds of cell lineage segregations during bovine preimplantation development2021
Author(s)
Akizawa Hiroki, Saito Shun, Kohri Nanami, Furukawa Eri, Hayashi Yoshihiro, Bai Hanako, Nagano Masashi, Yanagawa Yojiro, Tsukahara Hayato, Takahashi Masashi, Kagawa Shinjiro, Kawahara‐Miki Ryouka, Kobayashi Hisato、Kono Tomohiro、Kawahara Manabu
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Journal Title
The FASEB Journal
Volume: 35
Pages: e21904.
DOI
Peer Reviewed
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