2020 Fiscal Year Research-status Report
Generation of atomic model of more intact doublet microtubule structure
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20K15733
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| Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
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Principal Investigator |
市川 宗厳 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (80844662)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 繊毛 / ダイニン / クライオ電子顕微鏡法 / X線結晶構造解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、繊毛のダブレット微小管の構造解析を目指した。これまでは、ダブレット微小管のチューブリン格子及び、その内側に結合している微小管内タンパク質の構造に着目してきたが、ダブレット微小管の外側に結合したタンパク質の構造を保持した、より生体内に近いダブレット微小管の立体構造を得ることを目指した。このため、繊毛虫テトラヒメナから外側のタンパク質構造を保持したダブレット微小管を単離した。単離したダブレット微小管を氷包埋し、クライオ電子顕微鏡法で構造解析してその立体構造を得た。さらに、外腕ダイニン複合体に注目して解析を行うことで、外腕ダイニンの立体構造を5.5-7オングストロームの分解能で得た。得られたダブレット微小管の立体構造から、軸糸ダイニンのうち外腕ダイニンの立体構造が高分解能で得られた。さらに、クライオ電子顕微鏡構造をもとに、外腕ダイニンのプレリミナリーなモデルを構築した。質量分析を用いた新規ダブレット微小管関連タンパク質の同定についても研究を行い、新たな繊毛関連タンパク質の同定を行なった。このうちいくつかのタンパク質については、精製し、結晶化についても行なった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画では、生体内に近いよりインタクトなダブレット微小管の立体構造を得ることを目指した。当該年度に、実際にクライオ電子顕微鏡法によって外側に外腕ダイニンが結合したダブレット微小管の立体構造を高分解能で得ることができ、そのプレリミナリーなモデルについても作製することができた。ダブレット微小管上の外腕ダイニンの立体構造は近年注目が集まる研究内容であり、大きな成果と言える。これらの内容については、オンライン国際シンポジウムや、国内での研究会を通じて口頭発表も行なった。また、当該年度に外腕ダイニンの日本語総説についても共著として発表した。さらに、質量分析による繊毛関連タンパク質の同定については、当該年度にBiophysics and Physicobiologyに論文を共同責任著者として発表した。また、ダブレット微小管に結合しているPACRGタンパク質の結晶構造解析の共著論文を発表した。
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| Strategy for Future Research Activity |
ダブレット微小管外側に結合した外腕ダイニン複合体のプレリミナリーなモデルが構築できたので、今後、さらに、このモデルの最適化を進めるとともに、分子動力学シミュレーションを用いた解析を行うことで、その活性化機構についても明らかにしていく予定である。また、ダブレット微小管上の内腕ダイニンの立体構造についても引き続き得ていきたい。さらに、質量分析法で同定した他の繊毛関連タンパク質の結晶化についても行い、高分解能の立体構造を得ていく予定である。
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[Journal Article] Crystal structure of human PACRG in complex with MEIG1 reveals roles in axoneme formation and tubulin binding2021
Author(s)
Nimra Khan, Dylan Pelletier, Thomas S. McAlear, Nathalie Croteau, Simon Veyron, Andrew N. Bayne, Corbin Black, Muneyoshi Ichikawa, Ahmad Abdelzaher Zaki Khalifa, Sami Chaaban, Igor Kurinov, Gary Brouhard, Susanne Bechstedt, Khanh Huy Bui, Jean-Francois Trempe
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Journal Title
Structure
Volume: 29
Pages: 1～15
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Presentation] Cryo-EM revealed unique and diverse binding schemes of the microtubule inner proteins at the inner junction region of cilia2020
Author(s)
Muneyoshi Ichikawa, Ahmad Khalifa, Daniel Dai, Shintaroh Kubo, Corbin Black, Katya Peri, Thomas McAlear, Simon Veyron, Shun Kai Yang, Javier Vargas, Susanne Bechstedt, Jean-Francois Trempe, Khanh Huy Bui
Organizer
第58回日本生物物理学会年会
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[Presentation] クライオ電顕によるダブレット微小管の近原子分解能構造2020
Author(s)
Muneyoshi Ichikawa, Ahmad Khalifa, Daniel Dai, Shintaroh Kubo, Corbin Black, Katya Peri, Thomas McAlear, Simon Veyron, Shun Kai Yang, Javier Vargas, Susanne Bechstedt, Jean-Francois Trempe, Khanh Huy Bui
Organizer
日本顕微鏡学会 第76回学術講演会 日本－カナダ 二国間交流シンポジウム
Int'l Joint Research / Invited
