2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a universal genome-editing genotyping method using a deep generation model
Project/Area Number |
20K15775
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
久野 朗広 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60830122)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | バイオインフォマティクス / ゲノム編集 / CRISPR-Cas |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はゲノム編集生物における正確な遺伝型解析技術の開発である。 ゲノム編集技術の発展によって従来では数年を要していた遺伝子改変マウスの作出が、わずか数ヶ月で可能となり、実験動物学においても革新的な変化を起こしている。しかし、CRISPR-Casのゲノム切断に伴う修復の過程でさまざまな想定外の変異が導入されることが近年相次いで報告され、大きな問題となっている。CRISPR-Casによって引き起こされる変異は一塩基多型から数Kbを超える構造多型まで幅が広く、なおかつ生まれてくるマウスはそれらの変異を複数持つモザイクであることがほとんどであり、従来の遺伝型解析技術では見落としが起こる危険性があった。 そこで申請者はゲノム編集によって作出された遺伝子改変マウスの複雑な変異を網羅的かつ正確に解析可能である新規遺伝型解析技術DAJIN(Determine Allele mutations and Judge Intended genotype by Nanopore sequencer)を開発した。DAJINは標的ゲノム領域およそ10kb以内をPCRで増幅し、Nanoporeロングリードシークエンサーで読み込んだ配列を解析するツールであり、ゲノム編集によって引き起こされる一塩基多型から数Kbを超える構造多型を捉えることが可能である。実際に申請者は筑波大学生命医科学動物資源センターにて作出された点変異、ノックアウト、ノックインマウスに対してDAJINによる解析を実施し、DAJINによる遺伝型解析の結果がサンガーシーケンシングの正確性に匹敵し、かつサンガーシーケンシングや次世代シーケンサーでは捉えられない大型の構造多型を捉えていることを実証した。
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Research Products
(2 results)