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2020 Fiscal Year Research-status Report

小胞体出芽部位の局在と分泌機能との関わり

Research Project

Project/Area Number 20K15787
Research InstitutionWakayama Medical University

Principal Investigator

馬場 崇  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90609992)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2022-03-31
KeywordsER exit site
Outline of Annual Research Achievements

分泌タンパク質は小胞体内で合成されたのち、小胞体上の特別なドメインであるER exit site(ERES)からCOPII被覆小胞に詰め込まれ、ゴルジ体を経由して細胞外へ運ばれる。1細胞あたり数百個存在するERESは、小胞体上に一様に存在するわけではなく、以下の二種類に大別される。ゴルジ体近傍に凝集したERES (GERES)と細胞質に点状に散らばったERES (CERES)である。CERESから出芽した小胞は、GERESから出芽した小胞に比べて、ゴルジ体まで長距離を移動する必要がある。しかしながら、GERESとCERESの機能的差異に関する知見はほとんどない。
一方、細胞外のpHの低下は小胞体―ゴルジ体間輸送を遅延させることが知られている。腫瘍内では、がん細胞が解糖系亢進により多量の乳酸を産生・分泌し、酸性環境である。しかし、乳酸がマクロファージのERESの局在やタンパク質分泌に与える影響、また、分泌経路の各々の膜区画に与える影響は詳細に解析されていない。本年度は1)高乳酸環境におけるERESの局在変化と小胞輸送との相関関係の解明、2)ERESが小胞体上を移動する分子機構の解明を試みた。
高乳酸環境におけるマウスのマクロファージ 様細胞株J774.1のERES局在やその他の分泌系オルガネラへの影響を調べたところ、ERESや細胞膜受容体に対して異常な形態や局在が観察された。また、ERESの局在化にはSec23が関与することが報告されているが、それ以外の幾つかのタンパク質も寄与することが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今後の研究の足がかりとなる結果が得られたため。

Strategy for Future Research Activity

今後は乳酸がIL-23などマクロファージのサイトカイン分泌に与える影響を調べ、ERESの局在パターンとの相関を明らかにしていく。また、細胞膜受容体の細胞膜ーエンドソーム間輸送など様々な経路を調べていく。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は、コロナ禍により学会参加など出張が減ったことや異動により研究が一時中断したためである。次年度は物品費として使用予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] DDHD1, but Not DDHD2, Suppresses Neurite Outgrowth in SH-SY5Y and PC12 Cells by Regulating Protein Transport From Recycling Endosomes.2020

    • Author(s)
      Maemoto Y, Maruyama T, Nemoto K, Baba T, Motohashi M, Ito A, Tagaya M, Tani K.
    • Journal Title

      Front Cell Dev Biol.

      Volume: 23 Pages: 1-12

    • DOI

      10.3389/fcell.2020.00670. eCollection 2020.

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2021-12-27  

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