2021 Fiscal Year Research-status Report
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20K15795
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
杉山 伸樹 沖縄科学技術大学院大学, 膜生物学ユニット, ポストドクトラルスカラー (70868687)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 出芽酵母 / 細胞膜損傷 / 細胞極性 / オルガネラ |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、非カルシウム依存的な細胞膜/細胞壁損傷修復機構の発見を目指し、前年度に発見した細胞膜/細胞壁損傷時のオルガネラの形態変化のメカニズムと意義について研究を進めた。しかし、レーザーによる局所的な細胞膜/細胞壁損傷実験は観察に時間がかかるため、機構の解明に時間がかかることが予想された。 そこで、細胞膜/細胞壁損傷修復以外の極性形成部位でも同様の機構でオルガネラのリモデリングが起きているのではないかと考え、出芽と接合突起形成時のオルガネラの挙動を観察したところ、同様にオルガネラのリモデリングが観察され、細胞極性形成時に広く見られる現象であることが示唆された。 出芽時にも共通の機構によってオルガネラのリモデリングが起きている可能性が高いことから、特に観察しやすい出芽時のオルガネラを観察することで機構解明を行い、細胞膜/細胞壁損傷修復機構の解明につなげていくことにした。その結果、オプトジェネティクスのツールなどを用いて、オルガネラの形態変化に細胞膜のリモデリングが関与することを示すデータが得られた。現在は、細胞極性形成・細胞膜リモデリングとの関連に注目してオルガネラ形態変化の機構の解明を目指している。 また、オルガネラの形態変化が出芽時のセプチンの高次構造形成に必要であることを示唆するデータが得られており、細胞膜/細胞壁損傷修復以外にも様々な細胞極性形成時にオルガネラのリモデリングが重要となる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
出芽時のオルガネラの挙動を観察することで、細胞極性形成時のオルガネラの形態変化の機構と意義の解明につながるデータが得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
発見した極性形成部位でのオルガネラの形態変化の機構と意義の解明を目指す。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス流行に伴う研究機関の閉鎖が再度あり、また研究計画を当初予定していたものから変更したため。今後は新たな研究計画の下、適切な予算執行を行っていく。
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Research Products
(2 results)