2022 Fiscal Year Research-status Report
孵化腺細胞の進化発生学的研究による新しい進化モデルの提唱-胚葉を越えた機能転移-
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20K15850
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長澤 竜樹 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (60782828)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 孵化 / ゼブラフィッシュ / 真骨魚類 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は作製した遺伝子欠損・標識重変異体のトランスクリプトーム解析を実施した。同系統は昨年度までに作製した遺伝子ノックアウトホモ系統と、孵化腺細胞を蛍光標識した重変異体系統である。同重変異体系統は、蛍光標識によって生きたまま孵化腺細胞の欠損を視認できる系統である。これまでにノックアウトホモ系統では、受精後10日までに致死である事が確認されていたが、この系統を用いる事で、孵化腺細胞が欠損した個体のみを生きたまま選別する事が可能となった。 加えて昨年度同様に孵化酵素遺伝子ファミリーの分子進化解析についてまとめた論文を国際学術誌に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画では作製した遺伝子欠損・標識重変異体のトランスクリプトーム解析を2系統分解析する予定であったものの、1系統分の解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は解析が遅れている系統についても同様にトランスクリプトーム解析を行い、両系統間で顕著な発現変動が見られた遺伝子の比較を行う。同様にこれらの発現変動遺伝子について、複数の種で進化的な比較を行う事によって、孵化腺細胞の発生進化学的な考察を行う予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画していた2系統のトランスクリプトーム解析のうち、1系統分の解析が予定より遅れており、これを次年度に行う予定である。これらの一連の解析にかかる費用を次年度使用額として繰越計上した。
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