2022 Fiscal Year Research-status Report
日本人高齢者における骨粗鬆症とサルコペニアの生理的多様性と相互関連の解明
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20K15888
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
水上 諭 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (20814502)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症 / サルコペニア / 体組成 / 身体機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
長崎県在住中高齢者110名(男性30名、平均年齢72.3±11.2歳、女性80名、平均年齢71.9±9.6歳)を対象に骨健康指標、体組成、身体機能のデータを収集した。 骨健康指標として、2波検出型超音波骨密度計LD-100(応用電機株式会社)を使用し、海綿骨密度・皮質骨厚を計測した。海綿骨密度のYoung Adult Mean (YAM)<70%を海綿骨密度低下、皮質骨厚のYAM<70%を皮質骨厚低下とした。海綿骨密度低下の者は男性19名(63.3%)、女性65名(81.3%)であった。皮質骨厚低下の者は男性12名(40.0%)、女性60名(81.3%)であった。 体組成は、Inbody430を用い、筋肉量を測定した。四肢筋肉量を身長の2乗で除し、Skeletal Muscle mass Index (SMI)を算出した。SMIの平均は男性7.6±0.7 kg/m2、女性6.0±0.6 kg/m2であった。 Asian Working Group for Sarcopenia (AWGS2019)が提唱したアジア集団のサルコペニア診断基準より低筋量(SMIが男性7.0kg/m2未満、女性5.7kg/m2未満)で低筋力、握力が男性28kg未満、女性18kg未満)または低身体機能(歩行速度が毎秒1.0m未満、または椅子立ち上がり時間が12秒以上)の場合をサルコペニアとした。本研究においてサルコペニア有病率は男性10%、女性17.5%であった。χ二乗検定の結果、女性において、海綿骨密度低下群は正常群と比較して有意にサルコペニアを有している者の割合が高かった(p=0.020)。しかし男性では有意差がみられなかった(p=0.464)。また、男性女性ともに皮質骨厚低下群と正常群のサルコペニアを有する者の割合に有意差はみられなかった(男性:p=0.061、女性:p=0.246)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス流行により予定の対象者数にはとどかなかったが、データ収集を終え、解析段階である。解析結果は2023年6月に福岡で行われる日本生理人類学会で発表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
中高年男女における骨粗鬆症とサルコペニアの特性を明らかにするため、これまでに収集したデータをさらに解析する。2023年6月に福岡県で行われる日本生理人類学会で発表し、論文執筆を行う。
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Causes of Carryover |
R4年度は新型コロナウイルスの影響で現地参加予定であった学会はオンライン開催となったため次年度使用額が生じた。R5年度は学会発表ならびに論文投稿等に費用が必要である。
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