2021 Fiscal Year Research-status Report
高頻度チロシンリン酸化MAP1Bによる神経成長円錐のアクチン骨格制御機構の解明
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20K15897
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
伊藤 泰行 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70710573)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 神経発生 / リン酸化 / 幹細胞 / 微小管結合タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
微小管結合タンパク質(MAPs)は発生過程の脳において、広範囲に、かつ高頻度にリン酸化修飾を受けることが申請者のリン酸化プロテオミクスで判明している。申請者が標的としているMAPsのリン酸化部位は、発生過程のそれぞれの段階(分裂周期、分化、軸索伸長など)で異なるリン酸化頻度、細胞内分布を示すことが判明した。また、それぞれは同一のリン酸化体が移動して分布を変えているのではなく、元々異なる場所に存在していたMAPsが異なる発生時期にリン酸化されることから、同じリン酸化部位でありながら発生の時期と細胞内分布を変えて働くことが判明した。最も初期の段階としては神経幹細胞の段階で既に高発現しており、特定の分裂周期の細胞核内に特異的に濃縮されることを見出した。興味深いことに、MAPsでありながら微小管との共局在を示さず、染色体周囲に濃縮される結果を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最初期として神経幹細胞に高発現し、特定の分裂周期に核内へ濃縮されることが判明した。
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Strategy for Future Research Activity |
・変異体を用いた分裂機能への影響を評価する。 ・共局在を示す他分子の同定と分子機能を評価する。
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