2020 Fiscal Year Research-status Report
A novel method of intraoperative neuromonitoring for spine and spinal cord surgeries
Project/Area Number |
20K15931
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
舩場 真裕 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (00535263)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 脊髄モニタリング / 硬膜外脊髄刺激筋誘発電位 / 経頭蓋刺激筋誘発電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
脊椎脊髄手術において脊髄を直接的に刺激する硬膜外脊髄刺激筋誘発電位(Sp-MEP)と従来の経頭蓋刺激筋誘発電位(Tc-MEP)の波形導出を比較した。術中にSp-MEPの測定に同意がえられた5症例を対象とした。Tc-MEPでは導出筋は頸椎疾患では上肢は三角筋(deltoid)、上腕二頭筋(biceps)および小指外転筋(ADM)、下肢は大腿四頭筋(Qc)と母趾外転筋(AH)とし、胸椎疾患では上肢はコントロールとしてADM、下肢はQc,TA,AHとした。Sp-MEPがTc-MEPよりも振幅増大がえられていたのは全46筋中11筋(23.9%)であった。内訳はdeltoidが8筋中2筋(25%)、bicepsが8筋中2筋(25%)、ADMが8筋中0筋、quadricepsが10筋中4筋(40%)、TAが2筋中0筋(0%)、AHが10筋中3筋(30%)であった。Sp-MEPの波形振幅がTc-MEPより大きく導出できなかった理由として、刺激強度が十分ではなかったことが考えられる。振幅比と導出筋の関係に着目したが、症例が十分ではなく傾向や有意差は見出すことはできなかった。 限界点として、Sp-MEPでは刺激強度が大きくなるにつれ体動も大きくなるため,安全性を考慮し現段階としては最大20mAの刺激強度とした。モニタリングによる合併症は全例認めておらず、今後の症例では刺激強度を20mAから30mAで行い、データ集積を行っていく。 Sp-MEPにて安全に波形導出することは可能であったが、最大20mAではTc-MEPよりもSp-MEPが振幅増大に有利であることは示せなかった。今後は刺激強度と頻度を再考し、症例をさらに集積し波形導出効果の向上を目指す。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
患者の承諾がえられないケースもしばしばあるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度も当該診療班で情報を共有して研究を進めていく。20mAまでで合併症はなく刺激強度を調整してより適切な波形導出を目指していく。
|
Causes of Carryover |
当該年度はコロナ禍により予定されていた学術集会出張が大幅に減少したため。令和3年度は研究成果の発表ならびに論文作成をすすめていくため、未使用額を使用していく。
|