2022 Fiscal Year Research-status Report
A novel method of intraoperative neuromonitoring for spine and spinal cord surgeries
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20K15931
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
舩場 真裕 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (00535263)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脊椎手術 / 脊髄モニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
脊椎手術における術中脊髄モニタリングは予見しうる麻痺を可能な限り減らすことを目的としている。脊椎手術全体では過去の国内全国調査では一過性も含め神経合併症の発生率は1.7%と報告されている。しかし神経合併症発生率は疾患により異なっており、いわゆるハイリスク脊椎手術といわれる靭帯骨化症、脊柱側弯症、脊髄腫瘍手術ではその発生率は一般脊椎手術よりも高い。ゆえにハイリスク脊椎脊髄手術には重要な医療安全ツールである。日本脊椎脊髄病学会モニタリングワーキンググループでは、ハイリスク症例のアラーム基準を経頭蓋刺激筋誘発電位(Tc-MEP)振幅がコントロール波形よりも70%以上低下した場合と策定した。感度特異度ともに90%あり有用な基準である。その結果アラーム発生を受けて適切な介入を行うことで術後麻痺を救えるようになってきた。 一方、重度麻痺例や長時間を要すハイリスク症例では基準となるMEPが不安定となりやすくまた開始時より導出が困難であることは課題として残されている。このようなハイリスク症例では脊髄モニタリングの信頼性が一層求められる。安藤らは脊髄刺激筋誘発電位はTc-MEPよりも長時間手術であってもMEP波形が低下しにくいと報告した。 本研究では脊髄刺激筋誘発電位をTc-MEPを同じタイミングで施行し、振幅導出効果の比較を行い、MEP振幅増大が得られるのか検討することを目的としている。暫定的結果をまとめ国内専門誌に投稿している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当科において脊髄刺激筋誘発電位を前向きに症例登録を行って集積を進めている。暫定的結果については国内雑誌Journal of Spine Researchへ投稿し公表された。 より多数症例の登録を進める予定であったがコロナ禍の影響もあり予定症例数には到達できていない。2023年度もひきつづき症例登録を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
頚椎胸椎症例は最も多い腰椎症例に比較して有病率が低いことや前向き研究ゆえに同意が得られない症例も一部ある。また疾患により手術方法が異なり本研究を行うために適した環境にならないこともある。また機器が2022年までは旧式であり不調な事態もあったが2023年度から新機種に更新されたためトラブルはみられない。 研究への理解が得られるよう説明につとめ症例の集積解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍でありオンラインでの学会出席が多く交通費など予想より低く抑えられた。今年度は出張数増加しており使用していく。
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[Journal Article] The Utility of Transcranial Stimulated Motor-Evoked Potential Alerts in Cervical Spine Surgery Varies Based on Preoperative Motor Status.2022
Author(s)
Funaba Masahiro, Kanchiku T, Kobayashi K, Yoshida G, Machino M, Yamada K, Shigematsu H, Tadokoro N, Ushirozako H, Takahashi M, Yamamoto N, Morito S, Kawabata S, Fujiwara Y, Ando M, Taniguchi S, Iwasaki H, Wada K, Yasuda A, Hashimoto J, Takatani T, Ando K, Matsuyama Y, Imagama S.
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Journal Title
Spine
Volume: 23
Pages: 1659-1668
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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