2023 Fiscal Year Annual Research Report
A novel method of intraoperative neuromonitoring for spine and spinal cord surgeries
Project/Area Number |
20K15931
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
舩場 真裕 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (00535263)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脊髄モニタリング / 脊椎手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではMEP波形がTc-MEPよりもSp-MEPで増大したのは23.9%にとどまった。 振幅比と導出筋の関係に着目したが、症例数が十分とはいえず傾向や有意差は見出すことはできなかった。研究期間はコロナ禍の最中であったことも影響して適切な症例のリクルートに難渋した。 上肢近位筋と下肢筋の増大されたケースがあったが、上肢筋は刺激部位からC5-6髄節までが近いことが増大した理由と考えられる。また下肢筋はTc-MEP振幅そのものが小さく実際には同程度の振幅であった。ゆえにSp-MEPの刺激強度が下肢筋を増幅させるにはとくに頚椎レベルでは不十分であったかもしれない。そのため現在では40mAまで刺激強度を増やし刺激を行っているが頚椎症例では上肢筋の振幅は増大されるも下肢筋は必ずしも振幅増大が得られるわけではない。Sp-MEPにて安全に波形導出することは可能であったが、最大20-40mAの刺激ではTc-MEPよりもSp-MEPが振幅増大に有利であることは示せなかった。今後は刺激強度と頻度を再考し、症例をさらに集積し波形導出効果の向上を目指す。また長時間手術においてMEP波形が減衰する現象はfadeとして知られている。Fadeは偽陽性の原因となり長時間手術で注意が必要であるがSp-MEPはfadeをきたしにくい可能性も報告されており検証をすすめていきたい。将来的には麻痺リスクが高く、Tc-MEPの術中波形悪化することが多いハイリスク症例において、術中神経機能をより的確に評価するためのモダリティとして確立を目指していく。
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