2021 Fiscal Year Research-status Report
医療ビッグデータを用いたオキシカム系薬剤のパーキンソン病進行抑制作用の検証
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20K16036
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
笠茂 紗千子 旭川医科大学, 医学部, 助教 (10825227)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | レセプトデータ / パーキンソン病 / NSAIDs / 医療ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では日本国内の大規模レセプトデータを用い、オキシカム系薬剤を含む非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)とパーキンソン病の進行との関連を探索する。
入手データにおける患者・施設・医師・レセプト・傷病・医薬品等のデータの連結作業が完了し、必要データの抽出およびクリーニングを進めた。また、本研究の対象とするパーキンソン病の診断の特異度を高めるため、レセプト病名のみやパーキンソン病と鑑別が必要な疾患(薬剤性・二次性パーキンソンニズム)の患者を除外し、対象のパーキンソン病患者に絞り、NSAIDsの処方実態の調査を行った。本邦のパーキンソン病患者においてNSAIDsが広く処方されている実態が明らかとなり、その調査結果については令和3年度に行われた第31回日本医療薬学会年会のInternational Session でオンラインでの口頭発表を行った。今後はパーキンソン病の進行とNSAIDsとの関連の観点から検討をさらに進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の根幹となるパーキンソン病患者の抽出アルゴリズムの作成およびL-ドパ換算用量相当量(L-dopa equivalent daily dose: LEDD)の全処方例における計算に時間を要した。複数のパーキンソン病治療薬を服用している場合は、その1日当たりの合計用量をLEDDとした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、算出されたLEDDの推移のパターンの検討を行うとともに、患者情報と薬剤情報を詳細に調査し、パーキンソン病の進行とNSAIDs処方の関連について評価する予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、学会の中止やオンライン開催となり現地までの旅費等が不要となった。翌年度の必要な物品費の一部として充てる。
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Research Products
(1 results)