2022 Fiscal Year Annual Research Report
Smartphone tools in medication education to patients with hearing disabilities for act on eliminating discrimination
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20K16100
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Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
俵口 奈穂美 第一薬科大学, 薬学部, 教授 (80854728)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 聴覚障害 / e-learning / スマートフォン / 服薬指導 / コミュニケーションカード / 合理的配慮 |
Outline of Annual Research Achievements |
聴覚障害のある患者のコミュニケーション能力とヘルスリテラシーに合わせた服薬指導での情報提供と情報収集を行う能力を修得するために、薬剤師が聴覚障がい者のコミュニケーションについて、服薬指導での聴覚障害に配慮した対応について動画とクイズで学ぶe-learningシステムを作成した。また、患者から薬剤師に聴覚障害があることや会話での聴覚障害への配慮方法を伝えるために、聴覚障害による読み書きのリテラシーに合わせ、携帯の利便性を考慮しスマートフォン表示とICカードサイズの紙媒体のコミュニケーションカードを作成した。 聴覚障がい者への服薬指導についてのe-learningにより、患者のコミュニケーション能力とヘルスリテラシーに合わせた情報提供と情報収集のための薬剤師の障害への対応と、聴覚障がい者への服薬指導の自信が向上した。 薬剤師と薬学生へのe-learningシステムの自主学習への活用についての検討では、薬剤師も学生も学習内容の動画を一度視聴することで、学習内容を十分に理解することができた。しかし、所要時間が長いコンテンツが続くと参加者のe-learningの進捗度が低下する傾向があり、システムでの自主学習が完遂できるためのシステム構成の検討が必要であった。 作成したコミュニケーションカードの薬局での使用調査では、配布後に薬局に行った聴覚障がい者の8割がコミュニケーションカードを使用した。カードを使用した聴覚障がい者のほとんどが、カードを提示することで薬剤師が聴覚障害への配慮を行い、薬剤師との会話が改善したと感じており、服薬指導において聴覚障がい者とのコミュニケーションのためのツールの必要性が示された。 これらの結果について、日本医療薬学会、福岡県薬剤師会学術大会、日本薬学会での発表、薬学雑誌、モダンメディア、調剤と情報にて報告を行った。
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