• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Annual Research Report

シグマ1受容体変異を伴う筋萎縮性側索硬化症の病態解明と創薬

Research Project

Project/Area Number 20K16128
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

篠田 康晴  福岡大学, 医学部, 講師 (70806405)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywordsシグマ1受容体 / 筋萎縮性側索硬化症 / シグマ1受容体作動薬 / 創薬
Outline of Annual Research Achievements

筋萎縮性側索硬化症(ALS)におけるシグマ1受容体の遺伝子変異(E102Q)は、運動神経細胞において異常な凝集体形成や細胞毒性を引き起こす。今年度は、これまでの研究成果をもとに、コレステロール生合成経路がシグマ1受容体遺伝子変異に伴う凝集体形成や細胞毒性に関わることを明らかにした。本成果は、コレステロール生合成を標的とした新たな治療法がシグマ1受容体の遺伝子変異により生じるALS病態に対して有効であることを示唆している。
本研究課題を通して、ALSの発症においてシグマ1受容体がどのように運動神経細胞に毒性を示すのか検討してきた。研究成果として、シグマ1受容体に変異(E102Q)が生じることでコレステロールとの結合が促進し、多量体ひいては凝集体が形成され、運動神経細胞に対して毒性を示すことが明らかとなった。あわせて、シグマ1受容体アゴニストやコレステロール生合成の抑制により、ALSに見られるような変異体(E102Q)の凝集形成や細胞毒性を抑制できることが示唆された。これらの知見は、これまで知られていたコレステロールによるシグマ1受容体の発現・機能調節と、シグマ1受容体遺伝子変異によるALS発症の間に関連があることを示していた。
ALSや遠位型遺伝性運動ニューロパチーなどの運動神経細胞の障害が生じる疾患において、本課題で検討した変異(E102Q)以外にも十を超える遺伝子変異が同定されている。本課題で示唆された毒性発現機構がこれらの遺伝子変異に共通の機構なのかどうか、今後さらなる研究が進展することが期待される。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] The Sigma-1 Receptor: Pathophysiological Roles and Therapeutic Potential in Neurodegenerative Diseases2023

    • Author(s)
      Shinoda Y, Nemoto T, Iwamoto T
    • Journal Title

      Medical Bulletin of Fukuoka University

      Volume: 50 Pages: 43-48

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi