2020 Fiscal Year Research-status Report
MELF patternの網羅的遺伝子解析による類内膜癌の浸潤メカニズムの研究
Project/Area Number |
20K16171
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田原 紳一郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20792584)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | MELF / Laser microdissection / RNA sequencing / Crispr/ Cas9 system |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮体部の類内膜癌には、形態学的には悪性度が低く予後が良いとされるGrade 1であるにも関わらず、高い浸潤性を示すMELF (microcystic, elongated, and fragmented) patternを有する腫瘍が存在する。本研究ではMELF patternを有する症例においてホルマリン固定パラフィンブロック (FFPE)からレーザーマイクロダイセクションを行い、表層部とMELF patternをとる浸潤部を別個に切り出し、それらの検体からRNA sequenceによるトランスクリプトーム解析を施行した。表層部と浸潤部の発現の比較を行うことにより、MELFの浸潤先進部で強く発現する遺伝子を同定した。病理組織検体の免疫染色においても同様の傾向が見られることを確認した。またその分子において、子宮体癌の培養細胞株でノックアウト細胞や定常発現株を作製し、運動能、浸潤能、コロニー形成能、EMT (Epithelial-Mesenchymal Transition)と関わることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MELF patternの浸潤部に関連する分子を同定し、病理組織検体の免疫染色において確認し、培養細胞で機能解析を行った。現在この研究成果を論文化し、投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
MELF patternを有する症例とともに、MELFをとらない通常のGrade 1の類内膜癌に関してもFFPE検体からレーザーマイクロダイセクションを行い、RNA sequenceを行っている。今度は通常のGrade 1の類内膜癌と比較することにより、MELF patternを有する症例に特徴的に発現する遺伝子を検討することを計画している。
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