2023 Fiscal Year Research-status Report
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20K16179
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
藤田 泰子 愛知県がんセンター(研究所), 分子診断TR分野, 研究員 (10750341)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 胃癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
手繋ぎ型胃癌は分化型胃癌の一つの組織型であるが、その細胞異型の乏しさから生検などでの組織学的診断が難しい胃癌である。また、予後の悪い未分化型胃癌 に移行することも知られており、未分化型胃癌と共通の遺伝子異常を有することも報告されている。本研究では、予後の悪い未分化型胃癌に進展しうる組織型である手繋ぎ型胃癌の特徴を明らかにすることを目的としている。方法としては、未分化型胃癌成分を伴う手繋ぎ型胃癌の各成分を分取して解析することで、手 繋ぎ型胃癌から未分化型胃癌への進展に関わる分子学的異常を検討する。これまでに、手繋ぎ型胃癌の特徴については、臨床病理学的検討、免疫組織化学による検討、DNAメチル化解析やアレル不均衡性の解析、TP53、KRAS、BRAFなどの遺伝子変異解析といった個別の分子病理学的解析を行い、通常型の分化型胃癌との違いを明らかにしてきたが、さらに、手繋ぎ型胃癌症例のなかで、未分化型胃癌成分を有する症例を抽出し、各成分の分子学的異常を比較することで、手繋ぎ型胃癌が未分化型胃癌に進展する際の分子学的異常を明らかにすることができると考えられる。実体顕微鏡下での用手的マイクロダイセクションにより、同一の症例から未分化型胃癌成分と手繋ぎ型胃癌成分を分取したうえで、両成分について広く分子学的解析を行っていく予定であり、当該年度では、未分化型胃癌に進展している手繋ぎ型胃癌症例で各成分を分取し、解析・検討を進めている。また、未分化型成分を有さない手繋ぎ型胃癌症例も同様に症例集積しており、比較検討することで、未分化型胃癌に進展する手繋ぎ型胃癌に特徴があるのかどうか検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
手繋ぎ型胃癌症例の未分化型胃癌への進展症例では、各成分が混在して存在するものが多く、各成分が分取可能な症例を集積するには、時間がかかっている。また、網羅的なDNA、RNA解析を行う上で、十分な核酸抽出が可能な腫瘍量を両成分で採取できる症例が限られるのも一因である。
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Strategy for Future Research Activity |
各成分が分取可能で十分な量の核酸が抽出できた症例について、分子学的解析を行い検討を進める予定である。また、未分化型成分を有さない手繋ぎ型胃癌についても核酸抽出を行っており、今後併せて検討することで、未分化型胃癌に進展しうる手繋ぎ型胃癌に特徴があるかどうか検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
検討可能な症例の頻度が低く、症例の集積に時間がかかっている。集積した症例は順次核酸抽出を行っているが、分子学的解析等にかかる費用が多く次年度に繰り越されている。次年度では、集積した症例の分子学的解析やその結果の検証に係る免疫染色などに助成金を使用する予定である
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