2020 Fiscal Year Research-status Report
皮膚扁平上皮癌における腫瘍免疫療法および分子標的薬の適応についての研究
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20K16195
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
西田 陽登 大分大学, 医学部, 講師 (30641120)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 皮膚 / 扁平上皮癌 / PD-L1 / NGS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、皮膚扁平上皮癌(SCC)における腫瘍免疫の関連と腫瘍発生を遺伝子学的に解明することである。まず、2020年度には、腫瘍免疫として、腫瘍免疫にかかわる分子であるPD-L1の腫瘍における発現を確認し、それに伴う細胞障害性T細胞(CD8陽性)の腫瘍細胞間への浸潤を検討することとしていた。そのため、臨床・病理学的に転移巣を確認できている症例を14例、転移巣のない症例を18例、計32例を蒐集することと、PD-L1、CD8の免疫染色を行い、その結果を検討することとしていた。現在、転移巣のある症例、無い症例いずれも14症例を蒐集した。またPD-L1、CD8の抗体を購入して、免疫染色も全例に対して行った。その結果に関しては検討しているところである。合わせて、臨床情報の収集や形態的・病理学的な評価も行っている。これにより、研究の目的としていた目標1:皮膚原発SCCにおけるPD-L1の発現と腫瘍細胞間の浸潤リンパ球について検討が達成できると勧化ている。さらに、2021年度に行う予定としている遺伝子学的検討として、NGSを用いて新規の遺伝子異常を検索することとしており、免疫染色の結果の解析と並行して、遺伝子検索のためのDNAの抽出を行っている。その際、NGSを用いた遺伝子解析に合わせて、また、比較対象の症例群の症例数を合わせるため、転移巣の有無の症例をいずれも14例とした。2020年度の予定は滞りなく実施できており、2021年度の予定も少し早い予定で進捗している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
作成していた研究実施計画に基づき、滞りなく進捗しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
作成していた研究実施計画に基づき、遺伝子の抽出やNGSを用いた遺伝子の検索を行う予定である。
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Causes of Carryover |
交付して頂いた金額が予定金額よりも少なく、もともと購入予定であった抗体の2本を購入できなかったので、1本だけ購入(79970円)し、残額が20030円となった。この残額を次年度分と合わせて、残りの1本の抗体を購入予定である。
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