2021 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌に対する抗IL-6製剤のドラック・リポジショニングの探索的研究
Project/Area Number |
20K16304
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Research Institution | National Hospital Organization Shikoku Cancer Center |
Principal Investigator |
西脇 紀之 独立行政法人国立病院機構四国がんセンター(臨床研究センター), その他部局等, 医師 (90766114)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | インターロイキン6 / がん微小環境 / がん関連線維芽細胞 / ドラッグリポジショニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、消化器癌におけるInterleukin-6(IL-6)の機能の臨床病理学的な解析と、抗IL-6受容体抗体の腫瘍内免疫に対する作用、および標準治療との相乗効果について検討することを目的としている。2021年度は以下の点について解析し、一定の見解を得られた。 A-1 食道癌における IL-6の発現と腫瘍内免疫の検討:2020年度は食道癌におけるIL-6の機能について、症例数を増やしても臨床病理学的な関連が変化しないことを検証した。2021年度は、食道癌におけるがん関連線維芽細胞(CAFs)とIL-6、および免疫担当細胞の関連について、統計学的な検討を追加した。 A-2 CAFs による腫瘍免疫抑制メカニズムの 解析(in vitro):2020年度はCAFsのIL-6を介した腫瘍免疫抑制メカニズムについて、複数の細胞種で再現性の確認をおこなった。2021年度は細胞間における類似性や相違性について、結果の考察をおこなった。 A-3 抗IL-6製剤による癌細胞およびCAFsへの影響の解析(in vitro):2020年度はIL-6製剤による癌細胞、CAFsの増殖能の変化について、複数の細胞種で再現性の確認をおこなった。2021年度は細胞間における類似性や相違性について、結果の考察をおこなった。 A-4 抗IL-6製剤によるCAFs共培養腫瘍増殖抑制効果・腫瘍免疫賦活化の検討(in vivo):2020年度はマウス腫瘍モデルを用いた、抗IL-6製剤による腫瘍増 殖抑制効果について複数の細胞種で再現性の確認をおこなった。2021年度は細胞間における類似性や相違性について、結果の考察をおこなった。
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