2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of metabolic reprogramming regulated by EpCAM
Project/Area Number |
20K16340
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
吉田 剛 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (00732405)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | EpCAM / アミノ酸輸送体 / Wntシグナル / mTORシグナル / 栄養飢餓 / LAT1 / 癌幹細胞 / 微小環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
EpCAM (epithelial cell adhesion molecule)は大腸癌・肝細胞癌・前立腺癌をはじめとする上皮系腫瘍の癌幹細胞で高度に発現している分子である。これまでの研究によって、EpCAMの細胞内ドメイン(EpICD)がγセクレターゼによって切断されてFHL2およびβカテニンと協約することでWntシグナルを活性化するばかりか、MYCやSOX2などのステムニスに関連する遺伝子の発現を制御することが明らかにされている。 本研究で申請者は、EpCAMの発現によってどのように癌幹細胞が生存・増殖に不利な過酷な微小環境に適応しているのかを検証することとした。以前の研究で血清飢餓の状態に暴露された際に、EpCAM陽性の癌細胞はEpCAM陰性の細胞集団と比較してmTORシグナルが有意に活性化されることを見出していた。今回、フローサイトメトリーを用いて癌細胞株をEpCAM高発現と低発現の細胞集団に分離したのちに、xCT(SLC7A11)・LAT1(SLC7A5)・ASCT2(SLC1A5)などのアミノ酸トランスポーターの発現の違いを定量的PCRにて検討したところ、LAT1に有意な差が認められた。LAT1はロイシンを細胞内に取り込みmTORシグナルを活性化することが知られている。LAT1発現の差異に関する本所見は、以前の研究でEpCAMの発現レベルが高いほどmTORシグナルが活性化されやすいことを裏付ける結果であった。さらに申請者はEpICDがLAT1の発現を転写レベルで活性化することを証明した。EpICDを誘導するγセクレターゼおよびADAM17に対する阻害剤を用いてEpCAMの切断を抑制したところ、LAT1の発現レベルは顕著に低下した。
|
Research Products
(7 results)