2021 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular profiling for precision medicine in cervical cancer
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20K16425
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
町田 弘子 東海大学, 医学部, 助教 (40803507)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 子宮頸癌 / ゲノム解析 / ALK / ROS1 / heterogeneity |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、当院で治療を行った子宮頸癌のゲノム解析を行い、その分子腫瘍学的特徴を明らかにすることを目的とした。研究開始後のコロナ禍、新規子宮頸がん患者の登録が減少・停滞したため、研究計画を一部変更しアメリカのTCGA Dataも使用して、子宮頸癌の分子腫瘍学的特徴を比較した。 結果、研究期間に当院で初回治療を行った子宮頸癌50検体を、同時期のTCGAに登録のある133検体について比較検討した。ゲノム解析は子宮頸部腺癌の遺伝子異常として報告があるBCAR4、CD274、PDCD1LG2、KRAS、ARID1A、PTEN、ALK、EGFR、ROS1、BRAF、PIK3CA, EP300、FBXW7、SHKBP1、TGFBR2、TGFBR2、SMAD4、ERBB3、ERBB2、KLF5遺伝子についてゲノムシーケンス測定し解析した。 当院の子宮頸癌細胞(腺癌・扁平上皮癌)では、TCGA dataと比較してALK、ROS1、EGFR、 TGFBR2、ARID1A、BRAFの遺伝子異常が多かった。なかでも頸部腺癌腫瘍細胞ではALK、ROS1、ERBB2、EGFRの遺伝子異常が高頻度で認められた。頸部腺癌腫瘍細胞の遺伝子変異プロファイルをサブタイプ別に比較したところ、Minor type(粘液性癌、明細胞癌、漿液性癌)の子宮頸部腺癌では、EP300、PTEN、FBXW7およびKRASの遺伝子発現頻度が高い傾向があった。TCGAのDataではPIK3CAやEP300、FBXW7の変異が多かった。 今回、分子標的薬の標的となり得る子宮頸癌の遺伝子異常を探索した。日本人の子宮頸癌の遺伝子異常は、アメリカのそれと異なる可能性がある。人種差によるheterogeneityを考慮し、日本人に有効と考えられる分子標的薬治療へ繋げていきたい。
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Research Products
(2 results)