2020 Fiscal Year Research-status Report
新規マスター転写因子ELF3による肺小細胞癌のサブタイプ化とその臨床的意義の解明
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20K16440
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堀江 真史 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (60732659)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ELF3 / 肺小細胞癌 / マスター転写因子 / 個別化医療 / エピゲノム / ATAC-seq / CUT&Tag |
Outline of Annual Research Achievements |
まず肺小細胞癌(SCLC:small cell lung cancer)におけるELF3の発現を10種類の細胞株を用いてqPCRおよびウェスタンブロッティングにより検討し、ELF3 highのSCLC細胞株を同定した。そしてそれらの細胞株を用いてsiRNAを用いたKD-RNA-seqを行い、ELF3のtarget遺伝子のリストアップした。さらにELF3のtarget遺伝子群を用いてGO解析、pathway解析、GSEAを行ったところ、細胞周期への関与が浮かび上がってきた。siRNAを用いた細胞増殖アッセイなどのin vitro assayと組み合わせて検討したところ、ELF3はSCLCにおいてoncogenicな役割を果たすことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
網羅的解析によりELF3のターゲット遺伝子、およびパスウエイを同定することができ、ELF3のoncogenicな役割が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
現在抗ELF3抗体、及びヒストン抗体(H3K4me3, H3K27ac, H3K27me3)を用いたChIP-seqにより、ELF3陽性SCLCにおける網羅的なエピゲノム解析を進めているところである。
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Causes of Carryover |
購入した試薬のディスカウントが発生したため次年度使用額が発生した。次年度の細胞培養用の試薬に充てる。
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