2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of quantum-inspired algorithms for decoding high-dimensional neural data
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20K16465
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Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
間島 慶 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 研究員 (80735770)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 機械学習 / 量子計算 / 量子インスパイア / 量子機械学習 / 主成分分析 / 正準相関分析 / 多変量解析 / 高次元データ |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、2020年度に開発したアルゴリズムを土台に拡張することで、皮質脳波から情報解読を行うための機械学習アルゴリズムの高速化を行った。また、阪大病院のグループと共同でヒト皮質脳波を用いた実証実験を開始した。 先行研究として、動的モード分解という信号処理手法を用い、皮質脳波から手の動作を識別する機械学習アルゴリズムが2020年に発表されている(Shiraishi et al., Journal of Neural Engineering, 2020)。その機械学習アルゴリズムを用いることで従来法に比べ、高精度に脳波からの情報解読を行うことができる。しかし、必要とする計算時間が長く、リアルタイムに情報解読を行うことは不可能であった。2021年度、本研究課題ではその手法の弱点である計算時間を1000分の1以下に短縮し、リアルタイムに適用できるように改善した。この高速化によりブレイン-マシン インターフェースへの搭載も可能となり、また、現実的な時間内の処理でより多くの訓練データを使用できるため、ビッグデータとの組み合わせによるさらなる解読精度向上が期待できる。それらの実皮質脳波データを用いた検証を大阪大・脳外科のグループと共同で開始し、2022年度に継続して進める予定である。並行して2022年度にこの開発した機械学習アルゴリズムについての特許出願を予定しており、準備を進めている。 また、2020年度に得られた結果を中心に2021年度、1つの論文発表、3回の学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳情報解読用の機械学習アルゴリズムの高速化を行い、コード公開・論文発表を計画期間中に行うことをマイルストーンとしていた。それを計画2年度末までに2つの機械学習アルゴリズムについて行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
開発した機械学習アルゴリズムの実皮質脳波データを用いた検証を2021年度に大阪大脳外科のグループと開始した。2022年度はその検証を引き続き進める。また、開発したアルゴリズムについて特許出願を進める。
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Causes of Carryover |
購入物品の価格・納品時期の変動により誤差が生じたため。
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