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2020 Fiscal Year Research-status Report

げっ歯類による自己運動知覚の神経基盤の解明

Research Project

Project/Area Number 20K16479
Research InstitutionInstitute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

福田 めぐみ  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 客員研究員 (60792322)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2022-03-31
Keywords大脳皮質 / げっ歯類 / 知覚 / 光遺伝学
Outline of Annual Research Achievements

我々は自己の行動と感覚フィードバックのマッチングを行うことで、自身の運動を知覚(自己運動知覚)している。ヒト研究において、自己運動知覚と頭頂葉の関連が示唆されているが、詳細な回路とその機能を明らかにすることは技術的に困難であった。そこで、マウスを用いて、回路特異的な神経活動記録・操作を含む行動実験を行い、自己運動知覚の神経基盤を明らかにするために、解剖学的検討、光遺伝学による脳活動操作を含む行動実験を行った。
種々の神経トレーサーを用いたマウス解剖学的実験により、運動関連領域と頭頂葉の間に、解剖学的接続が見られることが確認できた。さらに、この経路が機能的接続を持つことを、光遺伝学的実験によって明らかにした。
マウスの自己運動知覚とその評価を検証する行動課題として、マウスが行った運動課題のパフォーマンスに基づいて報酬が得られる行動課題を構築した。この行動課題を遂行中、光遺伝学的手法を用いて、領域・経路依存的に脳活動を抑制・増強する実験を行ったところ、自己の運動知覚に関する行動指標には変化が見られた。その一方、運動機能に関する行動指標には変化が認められなかった。これは、自己運動知覚と運動の実行は分離可能であることを示唆している。
以上の結果から、運動関連領域と頭頂葉という特定の回路が、マウスの自己運動知覚とその評価に関与していることが示された。「自己の運動を知覚する」というヒトの研究で示唆されてきた脳機能について、回路特異的にその役割を明らかにできた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度は光遺伝学を含む行動実験系と解析パイプラインの確立、行動実験データの取得を目指していた。2021年3月までに、自己運動知覚とその評価を測定するマウスの行動実験系の確立、光遺伝学を用いた脳活動操作のプロトコルとデータ解析の基本パイプラインの確立、データ取得を行うことができた。以上の進捗は当初の計画通りである。

Strategy for Future Research Activity

先に述べた通り、実験データの取得と解析の基本パイプラインの確立を行うことができた。次年度は、本年度に取得したデータの追加解析と論文執筆を行う予定である。

Causes of Carryover

COVID19とこれに関する渡航制限により、研究費申請時に計画していた学会等に参加することが難しい状況となった。学会関連の費用として計上した費用は、次年度に使用することにする。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 運動感覚に関する頭頂葉の役割2020

    • Author(s)
      福田 めぐみ, 小田川 摩耶, 大石 康博, 松原 智恵, 加藤 成樹, 小林 和人, 渡邊 克巳, 村山 正宜
    • Organizer
      第43回日本神経科学大会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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