2020 Fiscal Year Research-status Report
保護的末梢血単核球を用いた脳梗塞治療法の機序の解明
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20K16485
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
畠山 公大 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (20843618)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 低酸素低糖刺激 / 末梢血単核球 / 脳梗塞 / 再生医学 / 細胞療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはこれまで,脳梗塞に対する簡便・安全な細胞療法として,低酸素低糖(oxygen-glucose deprivation: OGD)刺激をした,末梢血単核球(peripheral blood mononuclear cells: PBMC)に着目して研究を行ってきた. 申請者は,これまで(1)PBMCにOGD刺激を加えることにより,PBMCが保護的極性に変化し,血管内皮増殖因子(VEGF)などの組織保護因子を分泌すること,(2)OGD刺激したPBMC(OGD-PBMC)を脳梗塞7日後のラットに投与すると,投与3日目の時点でPBMCが脳内に移行していること,(3)OGD-PBMC投与21日目のラットの脳内でVEGFの発現が亢進していること、(4)OGD-PBMC投与21日後のラットんお脳内で血管新生・軸索進展が亢進していること,(5)OGD-PBMC投与ラットで脳梗塞後遺症が改善することを示した.その一方で,(1)OGD-PBMC投与21日後にラットの脳内で発現が亢進していたVEGFが,どのような細胞から分泌されているのか,また,(2)OGD-PBMC投与21日後認められた 軸索進展がどのような機序によるのか,という点について分かっていない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫組織学的検討における条件検討に時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
OGD-PBMC投与ラットの脳標本を用いて,VEGFと細胞特異的マーカーの二重染色を行い,VEGFを発現している細胞腫の特定を行う.また,細胞投与3日目と21日目の標本を比較することで,その時間的変化を検討する. また,酸素化が神経再生に与える影響を検討するため,脳梗塞モデルラットにピモニダゾールを投与する.ピモニダゾールとCD31, Tbr2, Doublecortinの二重染色を行い,血管新生と酸素化,および酸素化と神経幹細胞の分化との関連を組織学的に検討する.
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Causes of Carryover |
免疫組織学的研究に遅延が生じたため.前年度実施予定だった組織学的検討を次年度実施する.
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