2020 Fiscal Year Research-status Report
Screening of drugs for jet lag and day-night reversal using 3-D brain tissue derived from ES/iPS cells
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20K16519
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田宮 寛之 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 特別研究員(PD) (70770519)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 視交叉上核 / 多能性幹細胞 / ES/iPS細胞 / 時差ぼけ / 昼夜逆転 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は, ヒトESでのSCN誘導系作製の予備実験として, マウスESを用い時計遺伝子レポーターES細胞を用いたSCN分化誘導系の改良と,移植実験・発光計測に取り組んだ. 発光測定では, 視交叉上核でしかみられない時計遺伝子の同期振動は3週間以上の観察がなされ, 神経活動依存性も証明することができた. シングルセルRNA Seqの結果では, SCN近傍の視床下部がピンポイントで誘導されており, SCNの誘導効率は2割を超えていた. 間脳のわずか1/1000程度にすぎないSCNの誘導効率としては非常に高い効率が得られている. 非常に限られた領域がピンポイントで誘導されているため, 系譜解析に適した系であると考えられるため, 現在はシングルセルRNA Seqの時系列サンプリングによる偽時系列解析を施行中である. また, 移植実験では, 試験管内脳回路に行動が支配されたマウスの作製が少しずつ見えてきており, インパクトの大きい仕事になる可能性が見込まれる. コロナ禍の影響で施行できない時期も多いものの, 年度明け早々に再開予定である. この試みが達成されれば, 真に機能的な脳組織の作製系の構築となり, 発生学的な研究・時間生物学的な研究・医学的な研究への発展性が期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初はSCN以外の組織を用いたスクリーニングも視野に入れていたが, SCNの高効率な誘導が見えてきているため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は偽時系列解析をおこなうことでSCNの分化系譜を明らかにすることで誘導効率の上昇を目指す. また, その結果をヒト細胞へ応用することで, ヒト視交叉上核を用いたケミカルスクリーニングを目指していく.
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で, 初年度後半で購入予定であった備品が購入できず, 次年度に持ち越したため.
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Research Products
(3 results)