2020 Fiscal Year Research-status Report
Droplet Digital PCR法を用いた中枢神経感染症の高感度検出法開発
Project/Area Number |
20K16534
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
東本 祐紀 藤田医科大学, 医療科学部, 助教 (20569701)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脳炎・脳症 / 中枢神経 / ヒトヘルペスウイルス / ddPCR法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である「7種ヘルペスウイルスのddPCR法構築による高感度検出法開発」を鑑み、我々が構築した既存のreal-time PCR法のプライマー、プローブセットを基盤にddPCR測定系を構築する。さらに既存real-time PCR法と新規ddPCR法での測定を比較し、未診断例の中で新たに起因ウイルスが同定できた症例について、臨床像を後方視的に調査し臨床的特徴をまとめる。そして適切な抗ウイルス薬投与推進と不適切な抗菌薬投与の関係を解析する事を目的としている。 本年度は、HHV-6のddPCR測定系を構築した。既存real-time PCR法のプライマー、プローブセットの有用性確認、アニール温度、反応時間を検討し、増幅効率が高い条件を選定する。またTemplate DNA量を増量することでより高感度化を試みたが、結果は変わりなかった。その結果、実験室株であるHST株感染細胞由来DNAを段階希釈し、real-time PCR法とddPCR法で解析した結果、検出限界値はほぼ同等であったが、real-time PCR法でHHV-6未検出であった4検体中3検体は、ddPCR法で検出可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
HHV-6のddPCR測定系を構築した。しかしなら新型コロナウイルス感染症のため、研究の全体進捗としては経過に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に引き続き、既存のreal-time PCR法を基盤に、ddPCR測定系を構築、既存法との比較を実施する。また継続的に収集した脳炎・脳症検体について測定し、既存法と比較を行いたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響等により、研究代表者が学内の検査対応に従事した事、予定していた出張の延期等があった。この状況に対応して予算の一部については2021年度に使用することとし、2020年度請求額と合わせ、交付決定額全額を研究遂行のために使用予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] 2018/19シーズンに当院で経験したロタウイルス胃腸炎入院例の検討2020
Author(s)
服部 文彦, 大林 みどり, 浅井 ゆみこ, 須藤 湧太, 畑川 奈都樹, 平井 雅之, 三原 由佳, 川口 博史, 山田 緑, 河村 吉紀, 塩谷 泰子, 井平 勝, 東本 祐紀, 河本 聡志, 谷口 孝喜, 吉川 哲史
Organizer
日本小児感染症学会総会
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[Presentation] 早産児に対するロタウイルスワクチン接種後の便中排泄と免疫誘導能の検討2020
Author(s)
平松裕之, 塩谷泰子, 井平勝, 鈴木竜太, 東本祐紀, 三浦浩樹, 服部文彦, 河村吉紀, 河本聡志, 谷口孝喜, 吉川哲史
Organizer
日本ワクチン学会学術集会
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[Presentation] 妊娠期間中の唾液中human herpesvirus6,7排泄の推移2020
Author(s)
井平勝, 塩谷泰子, 東本祐紀, 平松裕之, 鈴木竜太, 小澤慶, 三浦浩樹, 服部文彦, 河村吉紀, 吉川哲史
Organizer
日本ワクチン学会学術集会