2022 Fiscal Year Research-status Report
ゲーム障害におけるハームリダクションの観点に基づいた入院治療の効果とその神経基盤
Project/Area Number |
20K16619
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小林 七彩 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (80841668)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | smartphone / gaming disorder / MRI / ADHD / ASD / スマートフォン / ゲーム障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
入院症例はCOVID19流行やその対策のために有効な症例数が十分ではないと判断し、外来症例において収集している脳画像について検討を行った。運動機能の変化については少人数ではあるが収集をおこなって学会発表を行った。(昨年度報告済み)外来脳画像研究に関しては2023年6月末に実施されるIBNS(International Behavioral Neuroscience Society)で発表予定である。
スマホを使いすぎることで起こる問題のひとつに、画面の見過ぎによる睡眠障害がある。このような、精神障害の診断と統計マニュアル(DSM-5)第5版(Haug S,2015)のインターネットゲーム障害(IGD)の研究基準に基づく「問題あるスマートフォン使用(PSU)」の人は、スマートフォン使用を中断して行動を変え、睡眠に入ることが困難であるとされている。本研究の目的は、PSUにおける夜間のスマートフォン使用、注意の切り替え、報酬系との関係を検討することである。主にスマホを使用する患者に対し、自記式心理尺度( [AQ][ADHD-RS][SAS-SV]), スマホログ(夜間使用時間)、brain MRI(NAcc)との相関を見たところ、53人の参加者でAQの注意の切り替えの困難さのスコアと、夜間のスマホ使用時間、側坐核のvolumeにおいて相関を認めた。注意の切り替えの困難さが夜間のスマホ使用につながり、その背景には報酬系の関与が疑われた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定とは方針は異なるものとなってしまったが、入院患者の脳画像と体力測定については引き続き行っていく予定である。また、外来でのスマートフォンのログの収取と脳画像に関しては学会での報告ができる状態となった。
|
Strategy for Future Research Activity |
データ解析にあたり入院患者では十分な数ではなく、また健常者の脳画像収集も十分ではないため、外来症例のデータを検討することとなった。
|
Causes of Carryover |
研究がCOVID等の影響で遅れ、成果発表のための学会参加費用などが後ろ倒しになったため。
|
Research Products
(5 results)