2021 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of the association between dynamics of brain structural plasticity and pathophysiology of mood disorders
Project/Area Number |
20K16659
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
吉池 卓也 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部, 室長 (40647624)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 双極性障害 / うつ病 / 概日機構 / 時間認知 / 脳構造 / 脳機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
気分障害(双極性障害、うつ病)においては生理・行動、遺伝子発現など多様な指標の概日パターン変化が確認されており、気分障害の病態指標としての有用性が示唆されるが、健常者において報告されている脳構造・脳機能の概日変化と気分障害の関連は明らかにされていない。近年我々は時間認知の概日変化と抗うつ反応の関連を双極性障害において確認しており、気分障害病態における概日機構の重要性が示唆される。本研究は脳画像指標や時間認知指標の日内変化に着目し、気分障害の概日指標を開発することを目的とする。 コロナ禍における研究活動、診療活動の制限を踏まえ、薬物療法前後の縦断評価を行う計画を部分的に見直し、概日機構の調節が重要な機序として推測され即効性を特徴とする抑うつエピソードの治療法である、覚醒療法への治療反応性を併せて評価するデザインに変更した。これにより脳画像指標、時間認知指標、さらに睡眠・覚醒リズム指標の概日変化をより短期間に評価できるよう工夫した。倫理審査委員会の承認を得て、病棟スタッフと協議し、実施体制を整備した。並行して既存データを用い、時間認知の気分障害病態における役割を新たに検討したところ、気分障害患者の時間認知特性と自罰傾向や絶望感といった抑うつ的認知の関連が確認され、科学雑誌で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍で研究活動・診療活動における制限が持続し、研究参加者の確保、MRI撮像、行動・生理実験の遂行に困難が生じた。研究目的に適う研究デザイン、研究対象者の見直し、変更、これに伴う研究実施体制の整備を行ったことで時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究目的を保持しながら部分的に変更した研究計画を基に効率的にデータ収集を図る。健常者データについても評価期間の短縮化を図り効率的にデータを収集する。既存データを効果的に活用し知見の創出に努める。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で研究推進が困難となり、計画の見直しを行ったことに伴い、次年度に交付金の使用を持ち越した。
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Research Products
(36 results)
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[Presentation] ADHDの周辺にある併存症について理解を深める 注意欠陥多動性障害(ADHD)と睡眠障害2021
Author(s)
福水 道郎, 長尾 ゆり, 野崎 真紀, 上東 雅子, 小島 泰子, 木村 一恵, 星野 恭子, 林 雅晴, 中川 栄二, 松井 健太郎, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 長尾 賢太朗, 吉池 卓也, 栗山 健一
Organizer
第63回日本小児神経学会学術集会
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[Presentation] 小児睡眠障害の治療2021
Author(s)
福水 道郎, 野崎 真紀, 長尾 ゆり, 上東 雅子, 小島 泰子, 木村 一恵, 星野 恭子, 林 雅晴, 中川 栄二, 松井 健太郎, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 長尾 賢太朗, 吉池 卓也, 栗山 健一
Organizer
第63回日本小児神経学会学術集会
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[Presentation] 健康・長寿を目指した新たな睡眠指標の開発 睡眠休養感と精神健康との関連2021
Author(s)
鈴木 正泰, 斎藤 かおり, 吉池 卓也, 金子 宜之, 内海 智博, 松井 健太郎, 長尾 賢太朗, 大槻 怜, 有竹 清夏, 角谷 寛, 栗山 健一
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] 睡眠障害をLong Life Disorderとして考える 小児期の睡眠問題とその影響 成長発達と神経発達症、起立性調節障害、睡眠時無呼吸症候群、概日リズム障害2021
Author(s)
福水 道郎, 野崎 真紀, 小島 泰子, 長尾 ゆり, 木村 一恵, 星野 恭子, 林 雅晴, 中川 栄二, 松井 健太郎, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 伊豆原 宗人, 長尾 賢太朗, 河村 葵, 木村 綾乃, 三好 智佳子, 内海 智博, 羽澄 恵, 綾部 直子, 吉池 卓也, 栗山 健一, Hayes MarieJ
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] 睡眠による休養感の欠如と高血圧発症との縦断的関連 既存コホートデータ(HCHS/SOL)による検討2021
Author(s)
斎藤 かおり, 吉池 卓也, 金子 宜之, 大槻 怜, 内海 智博, 長尾 賢太朗, 松井 健太郎, 有竹 清夏, 角谷 寛, 栗山 健一, 鈴木 正泰
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] 高照度光による曝露型認知行動療法増強作用2021
Author(s)
河村 葵, 吉池 卓也, 吉村 篤, 小泉 葉月, 長尾 賢太朗, 藤井 勇佑, 鷹見 将規, 高橋 正洋, 松尾 雅博, 山田 尚登, 栗山 健一
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] 米国地域住民における不眠症、うつ病、不安症の既往と炎症の関連2021
Author(s)
吉池 卓也, 河村 葵, 堀口 涼子, 内海 智博, 松井 健太郎, 長尾 賢太朗, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 綾部 直子, 羽澄 恵, 伊豆原 宗人, 北村 真吾, 栗山 健一
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] 一般高齢男性における睡眠時間の過大評価と総死亡リスクの関連2021
Author(s)
内海 智博, 吉池 卓也, 有竹 清夏, 松井 健太郎, 長尾 賢太朗, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 綾部 直子, 羽澄 恵, 斎藤 かおり, 鈴木 正泰, 栗山 健一
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] 一般人口における主観的な睡眠の質的/量的評価がQuality of Lifeに及ぼす影響 不眠症状の媒介的役割を考慮して2021
Author(s)
松井 健太郎, 吉池 卓也, 長尾 賢太朗, 内海 智博, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 綾部 直子, 羽澄 恵, 鈴木 正泰, 斎藤 かおり, 有竹 清夏, 井上 雄一, 栗山 健一
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] 一般成人における睡眠休養感の背景因子の検討2021
Author(s)
長尾 賢太朗, 吉池 卓也, 斎藤 かおり, 松井 健太郎, 内海 智博, 大槻 怜, 河村 葵, 有竹 清夏, 鈴木 正泰, 内山 真, 栗山 健一
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] COVID-19流行下におけるデジタル機器使用頻度は流行後の起床時刻変化を介し健康感に影響する2021
Author(s)
河村 葵, 吉池 卓也, 松井 健太郎, 羽澄 恵, 都留 あゆみ, 長尾 賢太朗, 大槻 怜, 内海 智博, 伊豆原 宗人, 綾部 直子, 栗山 健一
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] 概日リズム睡眠・覚醒障害(CRSWD)患者におけるCOVID-19流行拡大に伴う症状変化/増悪要因の検討2021
Author(s)
大槻 怜, 松井 健太郎, 都留 あゆみ, 伊豆原 宗人, 長尾 賢太朗, 河村 葵, 内海 智博, 羽澄 恵, 綾部 直子, 山元 健太朗, 福水 道郎, 吉池 卓也, 栗山 健一
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] COVID-19流行下における気晴らし行動の変化がADHD傾向を伴う医療従事者の睡眠に及ぼす影響2021
Author(s)
綾部 直子, 松井 健太郎, 吉池 卓也, 長尾 賢太朗, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 羽澄 恵, 内海 智博, 山元 健太朗, 福水 道郎, 伊豆原 宗人, 栗山 健一
Organizer
第46回日本睡眠学会定期学術集会
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[Presentation] 睡眠による休養感の欠如とうつ病発症リスクとの関連2021
Author(s)
斎藤 かおり, 吉池 卓也, 大槻 怜, 金子 宜之, 内海 智博, 長尾 賢太朗, 松井 健太郎, 有竹 清夏, 角谷 寛, 栗山 健一, 鈴木 正泰
Organizer
第117回日本精神神経学会学術総会
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[Presentation] COVID-19流行下での医療関係者における不眠症状と睡眠・覚醒リズム/社会的ジェットラグの関連2021
Author(s)
大槻 怜, 松井 健太郎, 吉池 卓也, 都留 あゆみ, 長尾 賢太朗, 綾部 直子, 羽澄 恵, 内海 智博, 山元 健太朗, 福永 道郎, 栗山 健一
Organizer
第117回日本精神神経学会学術総会
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[Presentation] 一般高齢男性における不眠、睡眠時間の誤認、およびレム睡眠出現率と総死亡リスクの関連2021
Author(s)
内海 智博, 吉池 卓也, 有竹 清夏, 松井 健太郎, 長尾 賢太朗, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 福水 道郎, 山元 健太朗, 綾部 直子, 羽澄 恵, 斎藤 かおり, 鈴木 正泰, 栗山 健一
Organizer
第117回日本精神神経学会学術総会
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[Presentation] COVID-19治療従事経験の有無による医療関係者の精神健康関連要因の相違2021
Author(s)
羽澄 恵, 松井 健太郎, 吉池 卓也, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 長尾 賢太朗, 綾部 直子, 内海 智博, 山元 健太朗, 福水 道郎, 栗山 健一
Organizer
第117回日本精神神経学会学術総会
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[Presentation] COVID-19の流行がわが国の医療関係者の心理的健康に与える影響2021
Author(s)
松井 健太郎, 吉池 卓也, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 長尾 賢太朗, 綾部 直子, 羽澄 恵, 内海 智博, 山元 健太朗, 福水 道郎, 栗山 健一
Organizer
第117回日本精神神経学会学術総会
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[Presentation] ADHD/ASD傾向とCOVID-19流行下における気晴らし行動の変化が不眠に及ぼす影響2021
Author(s)
綾部 直子, 松井 健太郎, 吉池 卓也, 長尾 賢太朗, 都留 あゆみ, 大槻 怜, 羽澄 恵, 内海 智博, 山元 健太朗, 福水 道郎, 栗山 健一
Organizer
第117回日本精神神経学会学術総会
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