2022 Fiscal Year Research-status Report
MRIによる癌微小環境をもとにした乳癌サブタイプ分類の診断基準の確立
Project/Area Number |
20K16730
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
山口 健 佐賀大学, 医学部, 講師 (10448459)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 乳癌 / 微小環境 / MRI / ultrafast / サブタイプ / 予後因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
画像解析の最適化に向けて本研究にも応用可能なultrafastダイナミック撮影における乳腺内の悪性病変、良性病変及び正常乳腺の造影開始時間と月経の有無を比較、検討した論文がMagnetic Resonance Imaging誌にアクセプトされた(Magn Reson Imaging. 2023 Feb;96:102-107. doi: 10.1016/j.mri.2022.11.006.)。同じくultrafastダイナミック撮影における偽陰性病変に関する検討を第81回日本医学放射線学会総会で発表した(演題名:Ultrafast DCE MRIにおけるTTEによる評価の際の偽陰性例の検討 プログラムP63)。また、ultrafastダイナミック撮影について第50回日本磁気共鳴医学会大会のシンポジウムでも発表した(演題名:Abbreviated MRI及びUltrafast MRIの有用性について プログラムP43)。乳房MRIについては第32回日本乳癌画像研究会でも術前MRIに関して発表した(演題名:術前MRI読影のコツ プログラムP47)。 乳癌内の微小環境としての線維化や壊死、腫瘍浸潤リンパ球とMRI画像との関連性を探求する多施設共同研究(乳癌の壊死、線維化、腫瘍浸潤リンパ球とMRI画像所見に関する検討)を行っており。症例を蓄積している。病理学的因子(線維化や壊死、腫瘍浸潤リンパ球)の解析はある程度完了しており、今後MRI画像との関連性について検討を行う。次年度にはその成果について発表予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
撮影方法として応用可能なultrafastダイナミック撮影の研究は進んでいるものの、微小環境とultrafastダイナミック撮影を含めたMRI画像との関連に関する研究についてはなお症例を蓄積中である、症例を可及的に蓄積してさらなる研究結果の発表を行いたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
乳癌内の微小環境としての線維化や壊死、腫瘍浸潤リンパ球とMRI画像との関連性を検討し、学会発表、論文投稿を行う。
|
Causes of Carryover |
主に症例蓄積を行った年度であったこと、画像解析には当施設ですでに保有している機器をもちいたこと、引き続きCOVID19の流行により多くの学会がweb併用の開催形態 であったため旅費がさほど生じなかったこと、などにより次年度使用額が生じた。 次年度は情報収集のための学会の多くが現地開催の形態で行われることも予想されるため学会参加のための旅費が増加する可能性がある。また結果発表のための論文作成、出版のための費用が生じることも予想される。さらに最終結果を前に研究協力者への謝礼も必要である。
|