2021 Fiscal Year Research-status Report
新規PSMA標的放射性薬剤の開発-18Fと211Atとの生物学的同等性の攻略
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20K16732
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
城寳 大輝 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 助手 (40848876)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | PSMA / F-18 / アスタチン211 / 前立腺癌 / ラジオセラノスティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
難治性であり、QOLの悪い転移性去勢抵抗性前立腺癌 (mCRPC)の患者において、前立腺特異的膜抗原 (PSMA)が有意に増加しており、診断および治療の標的となる。そこで本研究では、放射性核種 18Fおよび 211Atの化学的性質の違いによる体内動態への影響を考慮した、PSMA発現腫瘍に特異的に集積する新規放射性薬剤 (BzGKP-PSMA)を開発する。本研究は3年間で、(i) PSMA発現腫瘍と親和性を有する BzGKP-PSMAの合成、(ii) BzGKP-PSMAの 18F、 CF218Fおよび 211Atによる標識化の検討、(iii) 18Fおよび 211At標識 BzGKP-PSMAの細胞および小動物での同等性の評価より、18Fおよび 211At標識 BzGKP-PSMAによるラジオセラノスティクスを目指す。 前年度は(i)で設計した18F(211At)-BzGKP-PSMAの標識合成前駆体であるNH-GKP-PSMAおよびB(pin)Bn-COOHと、ヨウ素体化合物であるI-BnGKP-PSMAの合成を達成した。また、HCF218F-BzGKP-PSMAの標識前駆体であるジスルフィド基を有する安息香酸誘導体を作成した。 本年度は(ii)を実施し、18Fおよび 211Atのボロン酸を有する安息香酸誘導体への標識合成、および HCF218Fのジスルフィド基を有する安息香酸誘導体への標識化の検討を行う。また、標識化した薬剤について安定性および標準品との化学的性質の差を評価し、放射性標識 BzGKP-PSMAの細胞および小動物での同等性を推測する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度化合物の合成は成功したが、収量が少なくこのまま標識実験を行うことができなかった。そのためスケールを上げて合成を行ったが収率が思うように上がらなかった。そのため合成方法を液相合成から固相合成へ変更した。結果収量の改善は達成したが、固相合成システムの構築と試薬の購入に時間を要したためやや遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
(ii) BzGKP-PSMAの 18F、CF218Fおよび 211Atによる標識化の検討、(iii) 18Fおよび 211At標識 BzGKP-PSMAの細胞および小動物での同等性の評価より、18Fおよび 211At標識 BzGKP-PSMAによるラジオセラノスティクスを目指す。
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Causes of Carryover |
研究にやや遅れが生じ、細胞などの購入ができなかったため
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