2021 Fiscal Year Research-status Report
大腸がん少数個腹部リンパ節再発に対する逐次免疫療法併用・寡分割放射線治療の標準化
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20K16741
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 誠 愛知医科大学, 医学部, 助教 (40717899)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | がん / 免疫療法 / 放射線治療 / 寡分割照射 / がん免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫療法中に放射線治療を行う症例を対象に、多施設共同前向き観察研究を計画した。 現在東海圏を中心として当院を含めた5施設で登録症例を募り、症例の登録・追跡を継続している。研究の大きな変更点として、当初は大腸がんのみを対象とする予定であったが、免疫療法が多くのがん種に対し適応拡大している昨今の状況を鑑み、研究対象を全ての固形がんへと変更した。また参加した国内外の学会や学術誌から、放射線治療と免疫療法による抗腫瘍免疫の向上が注目を集めるテーマであることを再認識し、そこに主眼を当てた内容となるよう計画を改訂した。これらに伴い、新型コロナウイルス感染症流行下で滞っていた集積がやや回復したが、適格条件を厳しく設定していることもあり、予定症例の集積が完了するまでに今しばらく時間を要することが予想される。しかし研究を開始してからも、免疫療法の適応は拡大しており、本研究の重要性を示す追い風となっている。抗腫瘍免疫の活 性化が生じる割合を明らかにすることは、今後新たな標準治療戦略を検討するうえでの礎となり、重要な意義を持つと考えている。 上記に付随する研究内容を国内学会(日本放射線腫瘍学会第34回学術大会)、国際学会(40th ESTRO Annual Meeting)で発表した。既に論文化も完了している(Jpn J Clin Oncol. 2021 Aug 1;51(8):1253-1260.)。さらに現在新たに、本研究から派生した内容で、前立腺癌や肺癌に対する放射線治療の研究結果について国内・国際学会に演題を提出中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ渦の影響をうけ、研究協力施設との連携や症例の集積、追跡にやや遅れが生じているものの、研究計画の段階で想定した範疇である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究計画通り、対象症例の集積と経過の追跡を行う予定である。研究適格条件の緩和を検討したが、臨床的な意義を優先し現段階ではこれ以上の内容改定を行わずに集積を継続する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症流行下の影響で、発表あるいは参加した国内外の学会が全てWeb開催となり、想定していた参加費・交通費・宿泊費を使用しなかったため。
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Research Products
(5 results)