2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of standardization method of tau-PET imaging in Alzheimer's disease
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20K16747
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
我妻 慧 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40738283)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | タウ蛋白 / アルツハイマー病 / PET / 核医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、アミロイドPETや脳FDG-PET画像は脳の構造を模擬したホフマンファントムと均一な円筒ファントムの2種類のファントムを利用して画質評価を行っているため、煩雑であることが挙げられる。そこで、タウPET専用のファントムとして、分解能、画像ノイズ、画像コントラストを一度の撮像で評価が可能なタウPET専用のファントムのデザインを行い、現在開発中である。ファントム内には脳の側頭葉内側部分の構造を模擬した部分を組み込んだ。この部分を選択した理由として、タウ蛋白病変の沈着は側頭葉内側から進展し、それがタウ蛋白病変の進展を評価したBraakのステージのI、IIに該当する。タウ蛋白病変の沈着の早期の段階で画像評価することで、タウ蛋白病変が沈着する神経変性疾患の早期発見に寄与すると考えたからである。 タウPET用の評価ファントムを作成するにあたり、タウPETの先行研究より[18F]THK5351、[18F]AV-1451、[18F]MK6240の3種類のタウPET薬剤の健常者の脳内放射能を推定した。それぞれのタウPET薬剤の撮像開始時の脳内放射能は約1.0 MBq、約4.0 MBq、約1.5 MBqであった。それぞれのタウPET薬剤の放射能条件で一回一回実験を行うと、実験回数が増え作業者の放射線被ばくが多くなることが懸念される。本研究は今後、多施設の複数PET装置でタウPETの条件を設定することも視野に入れている。可能な限り煩雑な部分は避け簡略化することが必要になる。本実験では3薬剤の脳内放射能濃度の平均値に近い2.0 kBq/mLを採用し、これを正常組織部分の放射能条件とした。また、先行研究より、対象領域である側頭葉内側と参照領域である小脳皮質の集積比(SUVR)が約2.0であったことから、側頭葉内側部分の放射能は約5.0 MBqとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初では2020年度中にタウPET用ファントムを作成する予定であったが、新型コロナウィルス感染症の関係で作成が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
継続してタウPET用ファントムを作成する。ファントム作成と並行して、既存のアミロイドPETや脳FDG-PET画像の画質評価で利用されているホフマンファントムと均一な円筒ファントムにタウPETの放射能条件を当てはめ、ファントム実験を実施する。既存の評価方法と比較することで、今回推定したタウPETの脳内放射能の妥当性を確認する。
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Causes of Carryover |
2020年度にタウPET用ファントムを作成できなかったため、次年度に作成し予算を執行する予定である。
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