2020 Fiscal Year Research-status Report
MRIによる多角的血流情報を用いた卵巣腫瘍悪性リスク・組織型予測システムの構築
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20K16752
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高田 章代 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (20791990)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 卵巣腫瘍 / Ultra-fast Dynamic MRI / IVIM |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度、研究代表者の高田は、卵巣腫瘍のUltra-fast DCE MRIおよびIVIM撮像実験を行い、撮像プロトコルを確立した。Ultra-fast DCE MRIは、造影剤注入から10秒おきに5分間連続してDynamic撮影を行い、研究のみならず臨床診断においても有用な画像が得られている。IVIMは、multi-b (b = 0, 10, 20, 30, 50, 80, 100, 200, 400, 800, 1000, 1500, 2000)の画像を得ている。現在まで90例近くの卵巣腫瘍を撮影し、画像、臨床、病理データの収集を行った。 臨床データについては、年齢、血中/腹水中腫瘍マーカー値、Interval debulking surgeryの症例については化学療法のレジメンと回数を収集している。病理データは、可能な限り手術検体の病理切り出しに高田が参加し、病理医、婦人科医とともに肉眼所見、病理組織像を確認している。その場で画像との対比を行い、悪性腫瘍については良性/境界悪性成分の有無や分布についても確認している。 また、血流解析用のソフトを購入し、解析手法について検討を重ねている。様々な腫瘍における血流解析の論文を検索している。 今年度は、日本医学放射線学会総会、北米放射線学会(Radiological Society of North America)、日本磁気共鳴学会、婦人科腫瘍学会など多数の学会に参加し、情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
担当技師らの協力を得て、研究に必要な撮像法を確立し、90症例程度撮影することができた。 画像データと病理データの対比を行うことができている。 血流解析に必要なソフトを購入することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、蓄積した画像データと購入した血流解析ソフトを使用し、血流解析方法を確立する。 得られた血流パラメータと、病理データの対比を行う。 さらにMRI情報を統合・解析し、組織型・悪性リスクを推定するシステムを作成する。
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Causes of Carryover |
2020年度は、新型コロナウイルス感染症の流行により、国際学会への現地参加ができなかったため、学会参加のための旅費に余剰が生じた。2021年度、新たなソフト購入や論文投稿費用に充てたいと考えている。
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