2022 Fiscal Year Research-status Report
A study for establishment of diagnostic criteria for [F-18]FLT PET / CT in breast cancer patients
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20K16754
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森 美央 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70870070)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 論文発表 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、乳癌患者に対し [F-18]FLT PET/CTおよび[F-18]FDG PET/CTを行い、両者を比較することで、[F-18]FLT PET/CTの乳癌症例における画像的特徴を明らかにすることを目的としている。 研究の2年目である2021年度には、前年度に設定した検査プロトコルを実施し、症例を集積した。現在までに8症例を登録した。4症例が術前病期診断を目的とした撮像で、いずれもネオアジュバント療法は行われていなかった。2症例は再発病変の活動性評価を目的に撮像された。2症例は多発転移の症例の活動性評価目的の撮像であった。8症例のうち7症例で[F-18]FDG PET/CTも施行されており、1症例は[F-18]FLT PET/CTのみの施行となった。 研究の3年目である2022年度には、8症例のデータについて論文発表を行った(Tomography 2022, 8, 2533-2546. https://doi.org/10.3390/tomography8050211)。検査前に治療介入がなかった患者6名においては、原発巣のSUVmaxは、18F-FLTと18F-FDGの間に有意差(平均2.1対4.1、p=0.031)と強い相関(r=0.969)を示した。さらに、腋窩リンパ節の SUVmax は 18F-FLT と 18F-FDG の間に有意差はなかったが(P = 0.246)、両者の間には強い相関関係があった(r = 0.999)。患者ごとの検討では、リンパ節と正常乳房で 18F-FDG の取り込みのみが観察されたケースがあり、18F-FLTの腫瘍への特異的集積が示唆された。一方で、18F-FLTの生理的集積の強い骨では、転移が正常骨髄よりも低い蓄積を示す場合があり、診断におけるピットフォールとなる可能性があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19流行の影響で当初予定していた症例数を下回ったが、集まった症例分の論文発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
集積した症例を元に、異なる切り口から考察を加え、さらに論文発表を目指す。
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Causes of Carryover |
研究期間4年のうち、当初は後半の3-4年目に国際学会報告等を行う目的で予算を高めに組んでいたが、実際には前半の1-2年目において、国内学会参加による情報収集・関連する先行研究論文の英文校正などで研究費を使用する機会が多かった。3年目には、8症例分の論文発表における英文校正、オープンジャーナル掲載費で研究費を活用した。
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