2021 Fiscal Year Research-status Report
MRIを用いた深層学習による胸部領域のPET吸収補正法の開発
Project/Area Number |
20K16758
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
曽 菲比 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (50837680)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | PET/MRI / 減弱補正 / 深層学習 / in-phase Zero echo-time |
Outline of Annual Research Achievements |
In-phase Zero echo-time (ipZTE)法によるMRIデータの収集を行い、学習を行うためのCT画像の収集を過去のPET/CT症例を検索することにより行った。γ線吸収補正マップを作成するための偽CT生成のために、深層学習法の開発を行った。U-GAT-IT(Unsupervised Generative Attentional Networks with Adaptive Layer-Instance Normalization for Image-to-Image Translation)法を用いるとともに、異なる症例のipZTEとCTを学習することによる位置のずれや変形を補正するための識別子(Modality independent neighbourhood descriptor for multi-modal deformable registration)をcGANの損失関数(loss)の一つとして学習させた。 偽CTから得られる骨情報を抽出し、従来法であるMRIから生成される骨成分のない吸収補正マップに融合し、骨成分のある吸収補正マップを作成した。得られた吸収補正マップをPETの画像再構成に用い、従来法である骨のない吸収補正マップとその定量値について検討し、有用であることを確認した。今回学習に用いたipZTEは撮像に約5分を要し、PET/MRI検査における吸収補正マップ作製のための撮像時間としては比較的長いため、広く臨床応用し実用化するための方法を検討している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来広く用いられ、簡便に得られる2-point Dixon法(Dixon)を深層学習させることにより、偽CTを作成し、それを用いた吸収補正マップを検討した。ZTEとDixonから作成された偽CTを用いたPETの定量値を評価した。PET/MRIでin-phase DixonとZTEを得られた360例のうち、328例を学習用(training data)とし、38例を試験用(test data)として用いた。至適パラメータで学習させたモデルを用い、test dataから偽CTをそれぞれ生成した。さらに、偽CTから得られる骨情報を抽出し、骨の吸収補正マップをそれぞれ生成し、従来法であるMRIから生成される骨成分のない吸収補正マップに融合し、骨成分のある吸収補正マップを作成した(pCTACDixon、pCTACZTE)。得られた吸収補正マップの脊椎と肝臓に関心領域を置き、同部のヒストグラムを測定した。また、得られた吸収補正マップをPETの画像再構成に用い、従来法である骨のない吸収補正マップMagnetic Resonance-based attenuation correction (MRAC)とその再構成されたPETにおける半定量値(Standardized uptake value, SUV)について検討した。pCTACDixon、pCTACZTEの脊椎のヒストグラムは、MRACと比して、CTACと近似しており、pCTACZTEの肋骨のヒストグラムは、MRAC・pCTACDixonと比して、CTACと近似していた。脊椎と肝臓領域におけるSUVは、pCTACDixon、pCTACZTEともに、従来のMRACと比較して有意に高いSUVを示した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今回、従来広く用いられ、簡便に得られるDixonを深層学習させることにより、骨成分を形成すること作成されるpCTACDixonや、ZTEから作成されるpCTACZTEが、従来のMRACと比較して有意に高いSUVを示すことが示された。今後、臨床応用し実用化する為に、胸部領域の異常集積のCTACにおけるSUVなどとの比較検討が必要と考えている。
|
Causes of Carryover |
当初使用を予定していた物品が比較的安価に入手可能であったため、本来予定していた予算額よりも下回る費用で実行可能であった。しかしながら、8で述べた将来計画を実行するためには同時に別のWSおよびGPUを用いて学習させ、比較検討する必要があるため、次年度への使用とする。
|
Research Products
(1 results)