2022 Fiscal Year Research-status Report
MRIを用いた深層学習による胸部領域のPET吸収補正法の開発
Project/Area Number |
20K16758
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
曽 菲比 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (50837680)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | PET/MRI / 減弱補正 / 深層学習 / in-phase Zero echo-time |
Outline of Annual Research Achievements |
従来広く用いられる2-point Dixon法(Dixon)で作成したMRAC(Magnetic Resonance-based attenuation correction)マップ(MRAC)は、骨成分がないため、PET/CTと比較して標準化された取り込み値(SUV)を過小評価することがある。これまでにIn-phase Zero echo-time (ipZTE)法によるMRIデータの収集を行うとともに、学習を行うためのCT画像の収集を過去のPET/CT症例を検索することにより行った。γ線吸収補正マップを作成するための偽CT生成のために、深層学習法の開発を行った。CycleGAN (Generative Attentional Networks)の一つであるU-GAT-IT(Unsupervised GAN with Adaptive Layer-Instance Normalization for Image-to-Image Translation)法を用いるとともに、異なる症例のipZTEとCTを学習することによる位置のずれや変形を補正するための識別子(Modality independent neighbourhood descriptor for multi-modal deformable registration)をcycleGANの損失関数の一つとして学習させた。偽CTから得られる骨情報を抽出し、従来法であるMRIから生成される骨成分のない吸収補正マップに融合し骨成分のある吸収補正マップを作成した。得られた吸収補正マップをPETの画像再構成に用い、従来法である骨のない吸収補正マップとその定量値について検討し、有用であることを確認した。臨床応用し実用化する為に胸部領域の異常集積のCT減弱補正(CTAC)におけるSUVなどの定量的指標との比較検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2-point Dixon法(Dixon)を深層学習させることにより、偽CTを作成し、それを用いた吸収補正マップを検討した。ZTEとDixonから作成された偽CTを用いたPETの定量値を評価した。至適パラメータで学習させたモデルを用い、test dataから偽CTをそれぞれ生成した。さらに、偽CTから得られる骨情報を抽出し、骨の吸収補正マップをそれぞれ生成し、従来法であるMRIから生成される骨成分のない吸収補正マップに融合し、骨成分のある吸収補正マップを作成した(MRACDixon、MRACZTE)。この得られた吸収補正マップをPETの画像再構成に用い、従来法である骨のない吸収補正マップMagnetic Resonance-based attenuation correction (MRAC)とその再構成されたPETにおける半定量値(Standardized uptake value, SUV)について検討した。MRAC、MRACZTE、CTAC間の正常組織におけるSUVを評価し、異常集積に関してMRACとMRACZTE間のSUVを比較した。深層学習モデルを用いた減弱補正後のSUVを比較するために、マッチングさせた18F-fuorodeoxyglucose ZTE PET/MRIとPET/CT 25例を後方視的に検討したところ、深層学習を用いることで作成した骨成分を含むMRACマップは、従来のMRACよりもCTACと比較した正常骨のSUVの差が小さいことが示された。また、異常病変に関しても、骨成分を含むMRACマップは、従来のMRACよりもSUVが高くなることが示された。更に、骨成分を含むMRACマップは、骨以外の領域における異常集積に関しても、SUVmaxを有意に増加させることが示された。
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Strategy for Future Research Activity |
今回、ZTE深層学習させることにより、骨成分を形成することで作成されるMRACマップでは、従来のMRACと比較して有意に高いSUVが得られることが示された。今後、疑似三次元化や高速撮像&DL denoising、全身応用を検討したいと考えている。
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Causes of Carryover |
当初使用を予定していた物品が比較的安価に入手可能であったため、本来予定していた予算額よりも下回る費用で実行可能であった。しかしながら、8で述べた将来計画を実行するためには同時に別のGPUを用いて学習させ、比較検討する必要があるため、次年度への使用とする。
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Research Products
(1 results)