2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of measurement method of absorbed dose to the tissue for hypofractionated intensity-modulated radiotherapy
Project/Area Number |
20K16765
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
布施 拓 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (10712648)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ポリマーゲル / 放射線治療 / マイクロスフェア(微発泡粒子) / 肺組織等価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高度な技術を用いた強度変調放射線治療などを用いた寡分割照射(短期間照射)で、正常組織吸収線量の再評価するため、3次元検出器であるポリマーゲルを任意の形状に作製できる新しい造形技術を応用して、組織等価のポリマーゲル線量計を開発を行なっている。令和2年度は、新しい造形技術を応用して、肺をはじめとする組織等価のポリマーゲル線量計を開発した。肺等価物質は、ポリマーゲルに肺胞と同程度の径100~200μmのマイクロスフェア(微発泡粒子)を付加し、密度0.3-0.7 g/cm3を実現した。そのほかの物質もリン酸カルシウム等で密度調整されたポリマーゲルを作製した。国際放射線単位測定委員会(ICRU)の勧告をもとに脳、脂肪、心筋、脊髄等価なポリマーゲル線量計を作製したが、封入するためのパッケージングについて不十分であったため、再検討の必要性が明らかとなった。また、モンテカルロシミュレーションを実施するために、実験系と同様の位相空間データ(加速器ヘッド(ELEKTA Synergy))および反応断面積データを準備した。光子ビームの位相空間データの 計算 フルモンテカルロシミュレーションシステムを用いて加速器ヘッド(ELEKTA Synergy)をシミュレーションし、位相空間データを取得する 。ベースコードはEGSnrcとし、汎用コードで あるPythonで書かれたスクリプトにより並列計算処理を行える環境を整備した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
線量計測にかかる人体ファントムを作製するためのポリマーゲルの大型化に必要な機材を本年度に調達し、実験を計画通り進める予定である。フルモンテカルロシミュレーションシステムによる線量計算も計画通り実施予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
ポリマーゲルの大型化に必要な機材を調達し、実験を計画通り進める。フルモンテカルロシミュレーションシステムによる線量計算も計画通り実施する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍にあり、マイクロスフェア等の調達に時間を要したことと、感染症対策を行った上での実験環境整備に時間を要した。前年度に指摘された課題について検討をしていくこととして、それに付随する機器整備および消耗品を購入する予定である。
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