2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of measurement method of absorbed dose to the tissue for hypofractionated intensity-modulated radiotherapy
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20K16765
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
布施 拓 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (10712648)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肺代替ファントム / ポリマーゲル / 寡分割照射 / 放射線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺の形態と密度を再現できる新材料の利用とともに、新しいコンセプトのファントム開発を提案した。マイクロスフィアを用いた肺代替ファントムを作製し、実際のヒトの肺の形態に近い密度に調整しながら、放射線治療における線量測定の有用性を検討した。肺の主要構成要素である肺胞の再現にはマイクロスフィアを使用した。軟組織ファントムによく使われるウレタンと微小球の比率を変えることで、呼吸による肺の密度変化を再現した。ここでは、市販のファントムを模した2種類のスラブ状肺代用器を作製しました。実用性には改善の余地があるが,容易に作製することができた.ファントムの切断面を顕微鏡で観察したところ、市販のファントムよりも肺胞を忠実に模倣した形態であることがわかった。さらに、組織代替ファントムに要求されるエネルギーに依存しない質量減衰と質量衝突抑制能力を補うために、ファントムの物性を調べ、エネルギー依存性が無視できることを確認した。 光子ビームの位相空間データの計算およびフルモンテカルロシミュレーションシステムによる線量計算による組織等価ポリマーゲル線量計内部の理論的線量分布は既に取得しており、上記のコンセプトを使用した線量計測で得られる線量分布と比較する段階まで研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定よりはやく光子ビームの位相空間データの計算およびフルモンテカルロシミュレーションシステムによる線量計算が進んでいる。一方で、組織等価ポリマーゲル線量計の作製は、コロナ禍で工場の生産量が減少してしまいマイクロスフェアの調達に時間がかかり、作製手順のプロトコル化が思うように進展しなかった。しかしながら、全体としては予定通りであり、令和4年度に主に組織等価ポリマーゲル線量計の作製tに注力する。
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Strategy for Future Research Activity |
寡分割強度変調放射線治療に対応した、正常な組織・臓器における障害発生確率を示すために、正確な線量計測に耐えうる組織等価ポリマーゲル線量計の作製を目指す。形状を維持し、かつ、十分な放射線応答性を確保するためにポリマーの重合を促進する希土類物質の添加についても検討する。
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Causes of Carryover |
組織等価ポリマーゲル線量計の作製は、コロナ禍で工場の生産量が減少してしまいマイクロスフェアの調達に時間がかかり、作製手順のプロトコル化が思うように進展しなかった。そのため、組織等価ポリマーゲル線量計の作製に係る消耗品購入分が次年度へ繰り越す形となった。
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