2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of 18F-labeled tetrahydroquinoline derivatives for HDAC6 PET imaging
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20K16778
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
多胡 哲郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (50780649)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 放射性医薬品 / 核医学 / PET / HDAC6 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)ファミリーに属するHDAC6は、主に細胞質に局在している点や、ユビキチンに対する結合能を有している点などで特徴的なサブタイプである。近年の病理学的な研究から、HDAC6は脳内におけるタンパク質の異常凝集を特徴とする神経変性疾患の発症に深く関与していることが明らかとなった。そこで本研究では、陽電子断層撮像法(PET)用脳内HDAC6プローブの開発を目的として研究を行う。PETにより脳内のHDAC6をイメージングすることが出来れば、疾患発症におけるHDAC6の役割の解明や、HDAC6を標的とした新規治療法開発に応用できると考えられる。 本年度はまず、前年度開発した18F-標識HDAC6プローブの標識合成法の改善を実施した。具体的には、18F-化反応後の固相抽出による粗精製における条件の最適化や、固相抽出による製剤化法の確立を行った。結果、プローブの放射化学的収率は約5%から7%前後へと若干の改善が認められた。 また本年度にはプローブの高性能化を目的として構造最適化を行った誘導体の合成と、標識合成法の確立にも着手した。新しい誘導体はプローブの血中動態の改善を考慮して化学構造が設計されており、化合物の脂溶性が低下した一方、HDAC6に対する結合性は低下していないことを確認した。新規化合物の標識合成はリード化合物と同様なプロトコールにより合成可能であった。 今後はHDAC6プローブの臨床応用に向け、上記のHDAC6プローブ候補の性能評価を継続したい。
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Research Products
(3 results)