2021 Fiscal Year Research-status Report
Precision Diagnosis for pediatric brain tumor
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20K16791
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
菊地 一史 九州大学, 大学病院, 助教 (20529838)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小児脳腫瘍 / マルチパラメトリック解析 / 拡散強調画像 / 動脈スピンラベリング法 / 化学交換飽和移動 / stretched-DWI / IVIM |
Outline of Annual Research Achievements |
MRIを用いて小児脳腫瘍の悪性度評価を行うために、手術後の病理組織診断が確定している症例のデータマイニングを行い、2010年までの小児脳腫瘍のデータベースを作成した。MRIの複数のシークエンスを組み合わせて評価 (マルチパラメトリック) するために、T2WI (T2強調画像) に拡散強調画像 (DWI)、見かけの拡散係数 (ADC map; b値 0と1000から作成)、造影前・後のT1WI (T1強調画像)、FLAIR画像をコレジストレーションした。この処理を行うことで、T2WIにおける高信号領域を関心領域として設定し、なるべく同じ位置から脳腫瘍の特徴量を抽出できるようにした。さらに脳実質内のみを関心領域とするマスク処理を行い、計算の軽減を図るためにそれ以外の領域はnullとする処理を行った。関心領域については複数のスライスを手動で囲み、関心領域をコレジストレーション後のそれぞれの画像にコピー&ペーストを行い、その領域の2値化 (0/1) 処理を行った。連続する全105症例について、同様の処理を行い、特徴量の抽出を行った。これらの画像処理には、3D slicerを用いて行った。関心領域からおよそ200個の特徴量を抽出して、悪性度評価 (悪性・良性) に関連するパラメータについて、現在、texture解析中である。上記症例の一部では、advanced MRI シークエンスとして、Arterial Spin Labeling (磁気的に動脈血をラベルし、非造影で腫瘍血流を評価可能な手法)、Chemical Exchange Saturation Transfer (特定周波数のRFパルスによる関心物質と周囲の水との間で行われるプロトンの交換減少を利用した分子イメージングの一種) を用いて、mobile protein/peptideの評価を行った結果について、論文作成中である
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
texture解析は膨大な特徴量に関して、悪性度と関連するパラメータの組み合わせを試行錯誤してみつける必要があり、統計解析的な手法を用いた重み付けに関して、計算がうまくできていない。 論文に関しては、概ね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
texture解析による小児脳腫瘍の悪性度判定に関するパラメータの決定を行う Advanced MRIによるマルチパラメトリック解析を用いた小児脳腫瘍の良悪性判別に関する論文を完成、投稿する
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Causes of Carryover |
論文作成途中で、英文校正やオープンジャーナル費として取り置きしているため
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